【小林弘幸先生解説】コロナ禍の疲労をリセットする8つの習慣「木曜のランチを特別に!」
「新型コロナウイルスの感染禍において、交感神経だけが過剰に働いている『自律神経の乱れ』が増えています。つねに気を張り続け、不安を抱えたりしたまま2年半以上も過ごしてきた私たちは、車でいうと、アクセルをずっと踏んだまま走り続けているようなもの。心身が疲弊しきってしまっているのです」
こう話すのは、自律神経研究の第一人者である、順天堂大学医学部・小林弘幸教授。
活動モードである「交感神経が活発な状態」が続くと、血管が収縮し、全身の血流が悪化。呼吸も速く浅くなってくる。
「酸素や栄養を細胞に運ぶ血液の循環が悪くなることで、だるさや疲れやすさをはじめ、頭痛や肩こり、内臓機能の低下による便秘や下痢、肌荒れといった不調が起こります。
交感神経がつねに優位な状態が続くと、長期的に血管が収縮して高血圧や動脈硬化、さらには血栓が生じて脳梗塞や心筋梗塞など、命にかかわる重大な病気につながるおそれもあるのです」
このコロナ禍による自律神経の乱れは、高ぶっている交感神経の働きをいかに抑えるかがカギだと、小林先生はいう。
「心地よいと思えるときは交感神経の働きも抑えられています。
逆に疲れを感じるときは、交感神経が過剰に働いていることが多い。