2023年2月15日 15:50
1日3分舌はがし 口呼吸改善で頭痛不眠たるみも解消
舌が健康のカギ(写真:アフロイメージマート)
「コロナ禍で長引くマスク生活のなか、口をしっかり開いて動かす機会が減ると、次第に舌の筋肉が衰えます。すると、舌があるべき位置より下がる『低位舌(ていいぜつ)』の人が増えていきます。放置してしまうと、さまざまな心身の不調の原因になりますが、『舌はがし』をすることで、舌を正しい位置に戻すことができます」
そう話すのは歯科医師の石塚ひろみさん。石塚さんは外来や訪問歯科診療を行うなかで、不調を訴える患者に舌はがしを伝授。すると、見違えるように効果があったという。
「本来、舌の場所は上顎にくっついているのが正しいのです。しかし、筋力が衰えると舌が上顎から離れて低い位置に行き、下の歯の内側に押し込まれるよう、落ち込んでしまいます。多くの人は日ごろ歯磨きをしていても、舌には関心をもたずにいますが、低位舌になると口呼吸になり、滑舌や姿勢の悪化、頭痛、顔のたるみやシワの原因になるのです」(石塚先生・以下同)
なぜ、低位舌がそのような症状に関係しているのだろうか。
「舌があるべき場所にないと、自然と口が開きやすくなり、口呼吸になりがちです。本来、人の口は消化器であり、呼吸は鼻でするほうが体に負担がありません。