2023年6月2日 06:00
6月の湿気で梅雨型熱中症に!重症化すると脳の機能に後遺症が
とくに脳の血流が不足して、酸素や栄養が届かなくなることで、記憶障害や、判断力が鈍ったり意欲が低下したりする高次脳機能障害、さらには歩行障害などが起こることがあります。熱中症により、ときには人の尊厳に関わるような後遺症になってしまうのです」
熱中症の後遺症には、睡眠障害、長期にわたる倦怠感やめまい、頭痛のほかにもパーキンソン病などが報告されている。さらには、認知症のリスクを高める可能性もあるという。
■サウナ、半身浴、軽い運動で汗をかこう
重度の熱中症になる前に、体のSOSにいち早く気づくことが重要だ。
「熱中症になりかけているときには、脳、消化器、筋肉の3つの臓器からサインが出ます。頭がボーッとする、頭痛がする、眠くなるなどの脳の症状。下痢や便秘、腹痛などの消化器の症状。痛みやしびれなどの筋肉の症状が重なっている場合は、熱中症の初期段階だと思っていいでしょう」
つぎのチェックリストは熱中症の初期にあらわれる主な症状だ。
それぞれの症状が、臓器をまたがってあらわれた場合は、熱中症が隠れている可能性があるようだ。
【“梅雨型熱中症”チェックリスト】
□ めまい、立ちくらみがする
□ 集中力が低下した
□ 頭がボーッとしたり頭痛がする
□ 日中にすごく眠くなる
□ 寝つきが悪かったり、夜中に起きてしまう
□ 食欲がない
□ 胃がもたれる
□ 腹部の不快感がある
□ 便秘や下痢を繰り返す
□ 腹痛があったり嘔吐したりする
□ 体がだるい
□ 足の筋肉がつる
□ おなかの筋肉がけいれんする
□ 筋肉痛やしびれがある
3つ以上チェックがあれば、“梅雨型熱中症”の可能性が!
では、これからの季節で懸念される“梅雨型熱中症”の予防には、どんな対策があるのだろうか?
「現代人は、ふだんの生活から水分をとる習慣が足りていません。