1切れ食べるだけで1食に必要なタンパク質の約2倍…週2回の「ブリ」で認知症予防!
を推奨する動きが出てきている。
なぜDHA・EPAが脳にいいのか?脳神経外科医で「おくむらメモリークリニック」(岐阜県岐南町)の奥村歩院長に聞いてみた。
「DHAは脳の構成成分そのもので、神経細胞や神経細胞同士をつなぐシナプスも不飽和脂肪酸で作られています。EPAは血管を拡張させて血行を促進する働きがあります。つまり、DHAは脳を活性化させて、EPAは脳内の血流を促すので、2つの成分が両輪となって脳の健康を維持するのに役立っているのです。ただし、人の体内で作ることができないので、食べ物から取る必要があります。脳には『認知予備力』という働きがあります。若いうちは魚をあまり食べなくても、脳の働きを維持する力が備わっています。
中高年以降は認知予備力が低下するので、食べ物で脳の成分であるオメガ3脂肪酸などの不飽和脂肪酸を補う必要が出てくるのです」
アメリカのシカゴで65歳以上を対象に1993年から2012年まで続いた調査では、魚を摂取した地域の人は摂取しない地域の人と比べてアルツハイマー型認知症の発症リスクが70%低下する、といった結果もある。
厚生労働省がまとめた「日本人の食事摂取基準(2020年版)」