【SNSで話題】出産時の「会陰切開」なぜ必要? 医師が明かした命に関わる“切実”な理由
それでたくさんのお母さんが亡くなっている国もあるので、会陰切開は命に関わるリスクを回避するために行っているんです」
もちろん、必ずしも全ての人が会陰切開を受けなければいけないわけではない。助産の技術や妊婦の状態によっては切らずにスムーズに生まれることもあるという。
「分娩の体位や呼吸、赤ちゃんの出てくる向きによっては不要な場合もあります。また、初産婦は切らないといけない人が大半だと思いますが、2人目以降は切らない人も多いです。初産婦でも切らずに済む人もいますが、やはりほとんどの人が切らなければ裂けるかなという感じです」
■「日本は出産において世界一安全な国」
会陰切開について、SNS上には一部には“保険適応にならない”ことを指摘したり、それに不安を感じる声もあがった。加えて、保険点数狙いだと否定的な意見もみられたが……。
「そもそも出産自体が保険適用にはなっていません。保険じゃないので点数稼ぎにもなりません。
一般的には、会陰切開と縫合は正常分娩の範囲内で、分娩費に含まれているはずです。でも、例えば、第4度裂傷といって、先に言ったように直腸まで裂けたりすると、外科も出てきて手術室での処置となるので、それは保険適用になります。