他の避妊法より失敗率は高いのに日本がコンドーム偏重である背景
厚生労働省の発表した「平成28年度衛生行政報告例の概況」によると、人工中絶件数及び実施率の年次推移は、平成28年度で16万8015件。平成24年度は19万6639件、平成26年度は18万1905件となっており、毎年件数は減少傾向にあるようです。
中絶数が減っていること自体は、とても良いこと。避妊実行率や避妊の確実性が高まったことも奏功しているのでしょうが、産婦人科医で一般社団法人性と健康を考える女性専門家の会・会長の早乙女智子さんは、日本の避妊意識にはまだまだ問題が多いといいます
コンドームの避妊失敗率は他の避妊法に比べ高い
「避妊はまず確実であるべきですが、コンドームの避妊効果は(他の避妊法に比べて)ひとケタ劣ります」(早乙女智子さん、以下同)
日本の主流な避妊法はコンドームですが、アメリカの財団「Contraceptive Technology」が調査・発表した「使用開始1年間の失敗率」を他の避妊法と比べると、コンドームは他の避妊法に比べ、避妊の失敗率がとても高いことがわかります。
例えば、正しく使用し続けていたにもかかわらず妊娠してしまった場合の失敗率を比較すると、
IUS(子宮内システム)