2023年3月16日 09:00
くるみの摂取で大学生のストレスが軽減し、睡眠の質や腸内細菌叢が改善する可能性が判明
・コルチゾールやα-アミラーゼなどのストレスバイオマーカーの値が、学業ストレスによって変化することはなかったが、毎日くるみを食べることでα-アミラーゼが低下した。このことからも、くるみの摂取によってストレスの影響が軽減されたと考えられる。
・学業ストレスは、女性における腸内細菌叢の多様性の低下と関連していた。学業ストレスによるこの悪影響は、毎日くるみを食べることで軽減されたと考えられる。
・くるみの摂取は長期的な睡眠の改善につながったと考えられる。
上記のほかに、観察研究と臨床研究から得られている知見と今回の研究結果から、くるみの摂取には心身の健康と以下のような関連性があることが示唆されています※5-7。
・抑うつ症状のある人の有病率や罹患率の低下(米国の成人を対象とした研究)
・健康な若年成人での気分状態の改善
・メンタルヘルスを含む総合的健康指標の加齢に伴う低下の抑制
これらの研究で見られたメンタルヘルスに対する有益な効果は、くるみに含まれる生理活性作用を持つ栄養素とファイトケミカル(植物性化学物質)のユニークなマトリックスによるものと考えられます※8。この点について、Bobrovskaya氏は次のように説明しています。