免疫力向上の新たな一手に、日本の伝統「にごり酢」 この冬知っておくべき「酢酸菌」の5つの健康作用を紹介
に分類されており、グラム陰性菌特有の成分である「LPS」は免疫細胞を活性化することがわかっているからです。LPSを保有していることにより、まるでスパイのようにウイルス等の外敵の情報を覚え、戦いに備える、他の菌にはできないアプローチで免疫を活性するはたらきが酢酸菌の特徴です。
また、一般的なお酢は、製造過程でろ過の工程を経て出荷されるため、酢酸菌はほとんど含まれていません。最近では、あえて酢酸菌を残し、江戸時代中期以降のお酢を再現した「にごり酢」づくりに挑戦している蔵元が全国10地域に拡がりを見せています。各地の原料や製法により「にごり酢」の味わいが様々なことも魅力の1つです。
酢酸菌は微生物学から見ても唯一無二の菌
【講演2】
免疫力UPの新常識 ~酢酸菌の最新研究結果発表~
石原新菜 先生(イシハラクリニック 副院長)
石原新菜 先生
今年はインフルエンザの流行拡大が例年に比べ、早くなっています。国立感染症研究所の「サーベイランス」(発生動向調査)によると、定点あたりの報告数は、11月初めに20を超え、これから本格的な冬を迎えるにあたり免疫を維持することが必要不可欠と言えるでしょう。