「飲む点滴」妊婦さんは甘酒を飲んでも大丈夫?【管理栄養士に相談】
アルコールが含まれる甘酒は酒粕から作られています。
日本酒の製造過程で生産される“もろみ”からできる酒粕に、水と砂糖などを加えて火にかけることで作られます。酒かすから作られる甘酒は、食物繊維が豊富に含まれ、アミノ酸やブドウ糖のほか、ビタミン、有機酸、ミネラルなどの栄養素が微量に含まれています。酒粕はアルコールが6~8%ほど含まれており、甘酒を作る際に沸騰させることでほとんど飛びますが、微量のアルコールが残ります。
一方、アルコールが含まれない甘酒は米麹から作られています。
蒸米と麹菌を合わせて約60度に保ち8時間ほどおくことで作られます。麹菌が作り出した酵素によって米のデンプンがブドウ糖に分解され、甘くなります。栄養素として、発酵の過程でビタミンB群が豊富になり、他にもアミノ酸や糖類、ミネラルなどが豊富に含まれています。
ただ、米麹の甘酒であっても商品によっては発酵の過程で微量にアルコールが含まれる場合や酒粕をわずかにブレンドしたものもありますので、飲める甘酒なのか飲めない甘酒なのかは、商品表示をしっかり確認して、アルコールを含んでいないものを選ぶようにしましょう。
妊婦さんが甘酒を飲む場合の注意点
甘酒を飲む場合はアルコールが含まれていないかどうかを必ず確認する以外にも、飲む量や飲み方についても注意が必要です。
甘酒のカロリーは100mlあたり、81kcal(お茶碗半分くらいの白米)と低めですが、飲む量が増えてしまうとそれなりのカロリーを摂取してしまうことになります。また、甘味飲料なので一気に飲むと血糖値が急激に上がってしまう恐れもあります。体重管理や妊娠糖尿病の予防の観点からも、甘酒の摂りすぎには注意が必要です。甘酒の摂り過ぎを避けるためにも、噛みながらゆっくり飲んだり、甘すぎる場合には水で薄めて半量を飲んだりするなど、飲み方も工夫しましょう
※参考:基礎知識(妊娠中)「妊婦さんは甘酒を飲んでも大丈夫? 妊娠中に甘酒を飲むときの注意点について」【監修者:管理栄養士 井上わかこ】