2020年8月24日 21:00
おもちゃを貸せないとダメな子? 保育園でのほめ方・しかり方【遊び編】
こんにちは、保育士の中田馨です。「保育園で実践している、子どもへのしかり方・ほめ方」の第3回目になります。毎日子どもと過ごしていると「しかる」「ほめる」場面が多くやってきます。今回は、遊ぶ場面で保育士が現場で実際にどのような声かけをしているかをお話します。
良かれと思って言ってしまう言葉を言い換える
子どもが遊んでいるときに、良かれと思って言っている言葉はないでしょうか?
例えば、お友だちとのやり取りの中でよくあるのがおもちゃの貸し借り。「かして」「どうぞ」とスムーズに話が進めばいいのですが、多くが「かして」「ダメ!」となって貸すことができません。
このとき、ママは良かれと思って「もうたくさん遊んだんだから、貸してあげなさ
い」と言ってしまうかもしれません。でも、「おもちゃを貸せない」=「優しくない」と思わないでくださいね。
楽しく遊んでいたのに急に「かして」と言われては、「はい、どうぞ!」とはなかなか言えないものです。
例えば大人も、ゲームをしている途中で「そのゲームおもしろそうだね。今すぐ貸してよ」っと言われたら「え?それは無理。終わってからにしてよ」と思うことでしょう。そうなんです! 子どもも同じ気持ちなのです。
そこで、言葉を言い換えてみましょう。「○○ちゃんも遊びたいみたい。どうする?」と聞いてみましょう。
子どもによっては「あとでならいいよ」と言う子もいるでしょう。じっと考えているこの場合は、「終わったら貸せるかな?」と聞いてもOK。相手の子にも「今、遊んでいるから待ってね」と声をかけます。
しばらく2人の様子を見ていると、ついさっきまで怖い顔して「ダメ!」と言っていた子が、すんなりと「はい、どうぞ」と貸すことができるのです。貸すことができた子には「貸してくれてありがとう」とほめて、待ってた子にも「貸してもらえてよかったね」と気持ちを共感しましょう。
子どもの遊びがなかなか終わる気配がない
そろそろごはんの時間なのに、子どもの遊びがなかなか終わる気配がないなんてこと
が生活の中ではたびたび訪れます。「ごはんだよ」と声をかけても「イヤ!」と言ったり、ときには聞こえないふりをすることもあります。「イヤ!」と言われても「ごはんの時間です。
早くしなさい!」