2021年2月26日 15:30
「母親失格?」まじめな母親が陥りやすい「上の子可愛くない症候群」と向き合う【ラクになる育児】
と思いがち。その「ちゃんとしたお兄ちゃん/お姉ちゃんになってほしい」という気持ちが感情になって表れがちになってしまうのです。
「上の子可愛くない症候群」の乗り越えかた
①なぜ「可愛くない」と思うか整理してみる
まず、上の子に対してなぜ「可愛くない」と思ってしまうかを整理してみましょう。ワガママを言う、自分のことを自分でしない、下の子をいじめる……。「可愛くない」は、さきほども述べたように「こうあるべき」という想いが隠れています。上の子に対して「こうあるべき」と思っている自分を認めましょう。
②「こうあるべき」は本当に「こうあるべき」なのかを疑ってみる
例えば上の子が赤ちゃん返りをして、「こうあるべき」が崩れてしまっている場合、時が経てば解決することがほとんどです。少し待てばできるようになることなら、今ガミガミしてそれを改善すべきなのかな?と疑ってみてください。「別にちょっと待てば解決する“〜するべき”なら、待ってみようかな」と思えたら良い傾向です。
③気持ちは否定しなくてOK、対応を意識して
子どもが可愛くないって思ってもいいんです。ママだって人間ですし、内面から出てくる感情を否定はしなくてもいいんです。でも、可愛く思えないからといって、ママの養育態度が上の子に対して冷たすぎたりする場合、子どもの愛着障害などにつながったりもするので、注意が必要です。適度に話を聞いたり、スキンシップをとったりしましょう。
「可愛くない症候群」とは一時的なものです。
“子どものため”と割り切って、可愛くないという気持ちは否定せずに、子どもへの対応は気をつけるようにしましょう。
子どもが可愛くない、という気持ちもママが頑張っている証拠
診療で相談にくるママたちも、真面目で頑張り屋さんの人ばかりでした。「可愛くない」という気持ちは、上の子の初めての子育て、初めてのきょうだい子育てを頑張っているために生まれるものであると感じています。ママが悪い訳ではありません。自分を責めずに「私、頑張っている!」とご自身を褒めてあげてくださいね。
監修者・著者:医師 高円寺こどもクリニック院長 保田典子 先生
2003年筑波大学医学部卒業、国立国際医療センター、大阪市立総合医療センター小児循環器内科勤務を経て、2014年東京女子医科大学大学院博士課程修了後現職。