赤ちゃんの「不要不急」の受診って?「受診したほうがいい」ボーダーラインとは?
湿疹
生後1カ月前後の湿疹は「乳児湿疹」といって、産後のホルモンによる影響で湿疹がでている状態で、多くの赤ちゃんに見られます。ぷつぷつとした発疹がある、赤みがあるだけであれば、様子をみていても大丈夫でしょう。その場合は、しっかりと汚れを落としてくださいね。
また、赤ちゃんの保湿は、アトピー性皮膚炎の発症を抑えることがわかっています。お風呂のあとは、たっぷり保湿をするように心がけましょう。
もし、じくじくした黄色い汁がでてきたり、赤ちゃんがかゆそうにしているときは、病院を受診してしっかり治療を受けた方がいいかもしれません。
生後2~3カ月になってくると、ホルモンの影響がなくなって、湿疹が良くなってくることが多いです。このときにもまだ湿疹がかなり出ている場合は、受診をしましょう。
皮膚が弱い子であれば、しっかりとスキンケアの指導を受けて、必要であればお薬を使うことで、きれいな皮膚がキープできる可能性があります。
泣き止まない、激しく泣く
赤ちゃんは時に、泣き止まないことがあります。例えば生後3カ月くらいによくみられる「コリック(黄昏泣き)」も、理由なく泣き続けます。困り果てた親御さんが病院を受診しようと病院に着いたとたん、ケロッとしているということも。
ですが、泣き止まない赤ちゃんの中には「腸重積」(生後3カ月~2歳未満に多い)という病気が隠れていたり、便秘がひどかった、ということもあります。一概に「様子を見てもいい」かどうかは、なかなか判断が難しいかもしれません。
泣き止まないときに様子をみてもいいのは、
●外など環境を変えたらケロッとしている
●哺乳は良好
●嘔吐を繰り返したりしない
などの場合です。哺乳できない、嘔吐した、ぐったりしていたり、顔色が悪かったりしたら受診をおすすめします。
私は、基本的にお子さんが心配であれば様子見せず、受診していいと思っています。でもこの時期、受診をなるべく控えたいという親御さん向けに、受診の目安をお伝えしました。大事なのは、心配なら受診をしておいた方が良いということ。何かあってからでは遅いのです。
電話での救急相談(#8000)なども活用しながら、うまく受診のタイミングをつかんでもらえたらと思います。