子育て世帯は知っておきたい!最近の日本の教育改革とこれから伸ばしたい3つの力
選択肢も多いもので、9つから1つを選ぶ問題もあって、知識量だけでは回答できないものも出てきています」(小崎先生)
今から準備しておけることはある?
では、小さな子どものいるパパやママたちは今からどんな準備をしておけばいいでしょうか。
「塾や習い事がだめなわけではない。でもその知的な部分だけに熱心に関わる必要もない」と小崎先生は言います。大事なことは丁寧な関わりと豊富な経験なのだとか。
「子どもが小さいうちから丁寧な関わりを意識して、遊びの幅を広げた豊富な経験も意識しておくといいですね。安心して遊べる環境の中で、子ども達の「好き!」「不思議!」「おもしろい!」などという感覚を大切にしてあげてください。それは例えば、一緒に料理をする、お花に水やりをする、公園で砂遊びをする、虫を捕まえる、といった身近なことでいいんです。釣りやキャンプなど、パパやママの趣味を生かして、体験を広げてあげるのもいいでしょう。
また、認めながら褒めていくと、子どもたちには粘り強さが育ちます。幼稚園にお任せしているから、習い事しているからいい、というわけではないんです」
パパが参加しなくてはもったいない! この時代の子育てはきっとおもしろい!
さらに価値観が多様化する日本の未来。今回の教育改革は、子育てをスタートさせたばかりのパパママにとって大きな指針となりそうです。変革を肌で感じるこの時代の子育ては、見方によっては面白いかもしれません。小崎先生はパパが積極的に参加しないのは「もったいない」と言います。
「これだけ保育や教育が多様化して、さまざまな視点や取り組みがなされてきている今、子育てや教育のこと全てをママに押し付けるのはもちろん、任せてしまうのはママも大変です。パパが教育に無関心では子どもにパパの経験や知識が伝わりません。もったいない! 子どもの教育は未来への先行投資です。
わが子に適した教育のあり方を、パパから積極的に考えてほしいですね」
取材・文/大楽眞衣子
監修者:保育士 大阪教育大学教育学部学校教育教員養成課程家政教育部門(保育学)教授 小崎恭弘
兵庫県西宮市初の男性保育士として施設・保育所に12年間勤務。3人の息子が生まれるたびに育児休暇を取得。市役所退職後、神戸常盤大学を経て現職。