子育て情報『「良いい子にしていないと注射するよ!」はやめて!小児科医が親御さんにしてほしいこととは?』

2023年5月31日 16:20

「良いい子にしていないと注射するよ!」はやめて!小児科医が親御さんにしてほしいこととは?

目次

・子どもの脅しに「注射」は使わないでください
・注射の前には「プレパレーション」をしてみよう!
・注射の前に心がけたいこと
「良いい子にしていないと注射するよ!」はやめて!小児科医が親御さんにしてほしいこととは?


3児のママ小児科医で、高円寺こどもクリニック院長の保田典子先生に、「子どもの注射」についてお話をお聞きしました。

こんにちは。小児科医の保田典子です。先日、「注射を脅しに使う」件で世間的に話題になりました。私のクリニックでも、「いい子にしてないと注射するよ!」と子どもに言う親御さんがたまにいらっしゃいます。

でも、お子さんには注射に恐怖心を持ってほしくありません。今回は、私が思うことをお伝えしたいと思います。

子どもの脅しに「注射」は使わないでください

私は、「良い子にしていないと注射する」には2つの意味があると思います。


①    良い子にしていないと「痛い注射」という罰則がある
②    良い子にしていないと「いい子にしてもらう注射」で良くなってもらいたいという気持ち

おそらく、親御さんとしては②の要素も強いのかもしれませんが、子どもは100%近く①の意味でその言葉を捉えるでしょう。そうすると、注射に恐怖心を感じやすくなったり、怖がるようになる可能性があります。

ワクチンの注射は病気を予防してくれて、点滴の注射は病気を治してくれる、いずれもお子さんにとって「良いもの」です。少し痛みはありますが、医師が考えてメリットがあるものを提供してくれているので、痛みよりも「良いこと」があると考えられるのです。

それを恐怖の対象にしてしまうのはもったいないですよね。なるべく多くのお子さんに「これをすると良いことがあるから頑張ろう」という気持ちになってもらいたいと思います。

注射の前には「プレパレーション」をしてみよう!

プリパレーションは、準備、予習、心構えを意味する言葉です。小児医療のなかでは、「子どもの不安や恐怖を最小限にし、子どもの対処能力を引き出すために、その子どもに適した方法で心の準備やケアを行い、環境を整えること」と定義されます。


たとえば、これから入院するお子さんに対して、なぜ入院するのか、入院中にどんなことをするのか事前にしっかり伝えます。このプリパレーションを通して、子どもたちはこれから起こる出来事を正しく理解することで、不安や恐怖心を和らげることができるのです。

具体的には、「病院に行くとこんな手続きをして(受付をして診察室に入る、診察をされる)

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