連載記事:ママが知るべき「子どもの感染症」傾向と対策
インフルエンザ2018‐2019「予防接種スタート! 今年はどうなる?」【ママが知るべき「子どもの感染症」傾向と対策 第2回】
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朝晩めっきり冷え込んで「冬」の気配を感じられるようになると、心配になるのが、子どもの感染症。
冬の感染症といえば、インフルエンザが真っ先に思い浮かびますね。子どもが通う保育園や幼稚園、学校のクラスではやっていると聞いた暁には「どうか、かかりませんように」「今、休まれると仕事が…!」などと気が気でない日々を過ごすママも多いはず。
今年のインフルエンザはどうなるの? 症状や対策は? くわしく解説していきましょう。
■インフルエンザ2018「すでに学級閉鎖も」
厚生労働省は10月12日、10月1日から7日の1週間のインフルエンザ報告数を発表しました。
全国で848人(昨年同期1047人)、定点あたり0.17人(昨年同期0.21人)と、いずれも昨年よりはやや少ないようです。しかし、都道府県別にみると、沖縄県では2.79人となっており、9月10日の週から1.33人とすでに流行開始の目安となる1.00人を上回っている状態が続いています。
9月に茨城県や東京都、福岡県などでインフルエンザによる学級閉鎖が報道され、驚いたママもいるでしょう。
その後も全国的に学級閉鎖になる施設はじわりと広がっており、東京都では9月に入ってからすでに累計で13、大阪府では15にのぼっています。10月7日までの1週間では、全国で18の施設が学年閉鎖や学級閉鎖になりました。
全国的に流行しているとはいえませんが、自分が住んでいる近くの施設ではやっている場合は、特に注意が必要といえそうです。流行シーズンはまだ先…と油断しているママも、気をつけておきたいですね。
■インフルエンザ「どんな症状? どうやってうつるの?」
【症状】
急激に発病し、爆発的なスピードで感染が広がります。
寒けや頭痛、高熱(39~40℃)により発病します。頭痛とともにせきや鼻水から始まる場合もあります。高熱が数日から1週間近く続きます。全身に倦怠感や筋肉痛がみられたり、嘔吐(おうと)、下痢、腹痛を引き起こす場合もあります。A型やB型などウイルスによっても症状が異なります。
合併症として、脳炎、脳症、中耳炎などがあり、乳幼児は重症化しやすいので注意。けいれんや意識障害を引き起こし、後遺症が残るケースもあります。
また、異常行動があらわれることがあり、子どもが大きくなってからも見守りが必要といえます。
【潜伏期間と感染期間】
潜伏期間は1~4日、平均して2日です。感染期間は発病する1日前から3日目がピークで、7日目頃まで。低年齢児は感染が長引く傾向にあります。
【感染経路】
せきやくしゃみなどのしぶきによる飛まつによって感染します。接触感染もあります。毎年12月頃から翌年3月頃にかけて流行します。A型は大流行しやすいですが、B型は局地的な流行で終わることが多いとされています。