コミックエッセイ:そんたんママときーちゃんの「はじめてづくし」

児童館で子どもの放牧は当たり前? ほったらかしの親に声をかけたら…【そんたんママときーちゃんの「はじめてづくし」 第21話】



■ヒートアップの子どもたちに大人一人だったら?

遊び始めて1時間くらいたったでしょうか。

子どもたちは疲労からかさらにヒートアップして、「危ないよ」と言おうが「押しちゃダメだよ」と言おうが聞く耳を持たず。こちらも集中力が切れ始め、1人で見るのに限界を感じていました。

もっと大人の手が欲しい。けれどこの場を離れて呼びに行くのも危ないな…とためらっていたら、案の定あちこちで衝突が起き、再び女の子が「いたいーーっ!」と泣き出す始末。

またぶつかった!? といっぱいいっぱいになっていると、読書していたママさんが再び無言で女の子を連れて行こうとしたので、思わず呼び止めました。
泣いた子の親に声をかけたら…

「あの、すみません。もう少し近くにいていただけませんか? 大人1人では見きれません」 

するとママさんは、
「あー。そうですか。〇〇、行こ」

と子どもを引っぱって行こうとしたので、私も頭にカッと血がのぼり、「きーちゃん帰ろう」と遊んでいた他の子たちを置いてその場を後にしました。


■遊び場エリアでの放牧は当たり前なのか?

怒りを静めようと、きーちゃんの手を引きながらフツフツと考えました。

なんで親の誰1人子どもの近くにいないんだ。

なんでこんな必死になって他の子の面倒を私が見なけりゃならないんだ。

他のママさんからすれば、勝手に面倒を見たのは私の方?

この程度の放牧は普通のこと?

いろんな子がいるよな…。きーちゃんは比較的おとなしめだけど、体力がありあまってる子を家で見るのは大変だろう。読書していたママさんは、児童館なら子どもが自ら遊ぶと思って、休息しに来たのかもしれない…。

いやでもそんなの、私だって休みたいわーーー!!

きーちゃんはまだ遊びたそうにしていましたが、お互いにクールダウンするために炭酸ジュースを買って飲んだら、きーちゃんから「帰ろっか」と言ってくれました。

私が勝手に相手して、怒っただけ?

自分もひと息ついて心が落ち着き、放置してしまった遊び場スペースはどうなってしまったのか心配にもなりました。でも、まずはきーちゃんがケガをしなくて良かった。

■子どもとの距離の取り方は人それぞれ

何が正しい行動だったのか、いまだにわかりません。

私がもっと早い段階できーちゃんを連れてその場を離れることで、周りのパパやママも戻ってきてくれたのかもしれない。

早い段階で施設の人に声をかけて、子どもたちを静めてもらう協力をしてもらえばよかったのかもしれない。

子どもたちに「パパとママを呼んできてー」と声をかければよかったのかもしれない。 むずかしいです。

子どもとどこまで離れても平気かは家庭によって違うと思います。子どもの年齢によっても、兄弟がいるかいないかによっても違うかも。

私はどちらかと言えば、子どもが自ら遊ぶなら少し離れて見守りたい派ですが、たまには混ざって遊んだり、何をしているかわかる程度にはそばにいたいと思っています。

あぁしかし、自分に余裕がなければ人に優しくできないな…とつくづく感じた出来事でした。


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