「お母さんは僕が体操をやるから好きなの?」で目が覚めた押しつけの習い事
子どもの可能性を作るのは、子ども自身の「楽しい!」という感覚で、子どもの人生は子ども自身が形作っていくもの。
今だからこそ、心底そう思います。
現在小学4年生の息子。今は大好きなサッカーに楽しんで取り組んでいますが、幼稚園年長の1年間は、体操競技で選手になることを期待され、日々厳しい練習を重ねていました。
そのころ、息子の思いややりたいことを尊重せず、私の思いを押しつけてしまっていたことで、思わぬ弊害が…。
今回は、息子のひとことで気づいたこと、私の反省、そこから息子がわが道を歩めるようになるまでをお話しします。
体操好きの母は、息子の才能に夢を見た
そもそも、私は体操競技を見るのが大好きで、小学生のときは、NHK教育で夕方に放送されるNHK杯体操選手権がとても楽しみでした。
ある日のこと、幼い息子を見ていて、体の使い方がうまい!と感じました。
公園のブランコから落ちても、笑いながらまたよじ登って漕ごうとします。重い頭の重心をとれるようになるのが早く、自分の握力の程度を把握しながら、ブランコをうまく動かすので、すぐに落ちなくなりました。
そういえば、伝い歩きのころから、転んで自分の歯で口内を切り流血しても、どこまでもスタスタ突き進んでいっていました。
その姿や無謀なまでの好奇心が、私の目にはスポーツ向きに映りました。親バカだとは思いますが、器械体操に向いている気がして、満3歳で体操教室に入会したのです。
すると、週3回の体操教室で先生方に認められ、年長で推薦者のみ進める選手育成コースへ。
私の体操への思いはエスカレートし、ますます体操送迎にも熱が入るようになりました。
途中でサッカーがやりたいと言い出したけれど
実は、選手育成コースに通う前の年中の中頃、息子が「サッカーをやりたい」と言ったことがあります。
私は、「やりたい強い気持ちが続くならいいよ。半年待ってみよう」と伝えました。その後、その気持ちは持続し、あまりの熱意に年中の3月に幼稚園のサッカー教室へ入会しました。
ただ、私はサッカーに対しては思い入れはなく、体力強化程度にしか受け止めていませんでした。
サッカーに通い始めて、コーチから個別に「息子さんはサッカーのセンスがある。環境が許すならクラブチームに入ったほうがよい」「体幹がある」と言われたことがありました。
ちなみに、コーチは元Jリーガーで、地元の人は知る人ぞ知る有名な方。