「学校行きたくない」と言われたら…親は?先生は?相談から解決までの4つの事例
親の不安は子どもにうつることを意識して
入学当初、いつも自信がなさそうにおどおどしていて、困ったことがあるとすぐに泣いてしまう子がいました。
勉強も学校生活も問題があるわけでもないのに、いつも不安そうにしていました。
お母さん自身の不安な気持ちを取り除くことで
個人面談の時期になり、その子のお母さんと話をしました。お母さんは、「娘はちゃんとやっていますか?何もできないのではないですか?」と、とても心配されていました。
実は、保護者が必要以上に不安がっていると、子どもも不安でいっぱいになります。また、保護者が学校や先生に対して怒ったり文句を言ってばかりいると、子どもも学校や先生に不満をもちやすくなります。
逆になにがあっても大丈夫!とドーンと構えているお母さんの子どもは安定しておだやかに過ごせていることが多かったです。
この不安が大きかったお母さんには、折を見て学校生活では問題なく楽しそうに過ごしていること、勉強も積極的にしていることをお話しし、学校公開などで実際に見てもらうことで少しずつ不安を取り除いていきました。
するとその子にも少しずつ変化が。小学2年生になるころには、ニコニコ元気いっぱい学校で過ごせるようになったのです。
子どもの能力を信じて、あまり心配しすぎないことも大切です。
些細なことでも先生に相談してOK
学校は親の目の届かないところでの生活です。幼稚園や保育園と違って担任の先生と会う機会はそれほどなく、子どもが話してくれないと学校生活が見えてこないことが多いです。そのため不安に思うこともたくさんあると思います。
ですので、心配なことがあったら些細なことでも先生に相談してみるとよいと思います。先生がその子の状態を知っていると、気にかけて見たり、声かけしたりしやすくなります。
毎朝の声掛けで子どもに変化が
学校ではとても楽しく過ごしているように見える子どものお母さんから「学校へ行きたくないと言っている」と相談されたことがありました。学校生活の中では行き渋りがあるようにはまったく見えなかったので、とても驚きました。私は、相談された日から、登校時に「おはよう!今日も会えてうれしいよ!」「頑張ってきてくれたんだね。ありがとう」と声をかけるようにしました。
最後の保護者会の日にお母さんから、「毎日、喜んで学校に行くようになった」と言ってもらえてホッとしました。