「学校行きたくない」と言われたら…親は?先生は?相談から解決までの4つの事例
というのが原因のようだとわかりました。
「最初はこんなに少ない(おへその下くらい)お水から入るんだよ」「怖かったら先生も一緒に入るから、先生のところにきてもいいよ」「最初は足だけでもいいんだよ」などと話をしたら、安心してくれたようです。
その子は、お母さんも先生も自分の話を聞いてくれて、思いを受け止めてくれたということが安心につながったようでした。
学校生活は自分の思い通りになることだけではありません。ガマンしなければいけないこと、頑張らなければいけないこともたくさんあります。
そのたびにこうしたらいい、ああしたらいいと先回りしてアドバイスをしたくなりますが、自分で乗り越える力をつけていくことも大切です。話をじっくり聞いて、どうしたらいいのかな?と一緒に考え、やってみる経験をたくさん積んでいく。そして乗り越えられたことを一緒に喜んでいくことで子どもは安心し、自信を持ち、一歩が踏み出せるのかなと思います。
「子どもはウソをつく」ことを知っておく
子どもの話を聞くうえで気をつけてほしいのが、子どもは多かれ少なかれ「ウソをつく」ということです。
お母さんに怒られたくない、嫌われたくない、カッコ悪いところを見せたくない…。自分が悪かったところは隠したり、自分のよいように事実を曲げてしまったりするのは当たり前です。ウソだと分かって言っていることもありますが、それが事実だと思い込んでいて、ウソをついている自覚がないこともあります。記憶違い、勘違いが起こることも多いです。
この時期、自分のことをよく見せたいと思うのは当然のことなので、あまり問い詰めずに、話を聞いてあげればいいと思います。
ただ、子どもの話すことを全面的に信じるだけでなく、いろいろな方面から話を聞いて、多角的に冷静に判断することで大きなトラブルになることを防げます。
「教科書をお友達にとられた」と話していたけれど
「〇〇ちゃんに教科書をとられてしまって、学校に行きたくないと子どもが言っている。
うちの子はいじめられているのか!?」と、保護者がとても怒って、学校に来られたことがあります。
翌日、本人に話を聞いてみるとどうしても教科書が見つからず、かといってなくしたとお母さんに言うと怒られそうで怖くて、ウソをついてしまったということがわかりました。その後、みんなで探してみると隣の席の子が間違えて持っていました。なんでウソをつくの!と怒ってしまうと、ウソにウソを重ねていく…ということになりかねないので、子どもにも子どもなりの事情があるのだなと思いつつ判断するように心がけるのがよいと思います。