データで読み解く、子どもとスマホ 第61回 子どもの携帯・スマホの使い方にもっと興味を
(2つまで)
東京都「家庭等における青少年の携帯電話・スマートフォン等の利用等に関する調査」 (平成29年度)」より
保護者が考える課題の上位3つは次の回答です。
- インターネットや携帯電話等について、子供に教育できる 十分な知識を身につけること43.5%
- 親子のコミュニケーションを緊密にすること37.4%
- 子供の使用状況について、保護者がもっと関心を払うこ と30.9%
保護者に、知識不足や子どもとのコミュニケーション不足、子どもの使い方についての関心不足について自覚があることがわかります。
もっと興味を
さて、今回あげた2つの調査結果で、非常に気になっていることがあります。
それは、子どもの携帯・スマホの使い方に関して、保護者の興味関心が薄くなっている傾向が見られることです。
子どものネットトラブルの有無についての質問で2番目に多かったのは、「わからない(13.7%)」という回答でした。
子どもの携帯・スマホの使い方が放任気味になっているのではないかと危惧します。
また、保護者として必要な課題についての質問でも、2位は親子のコミュニケーション不足、3位は子どもの使用状況への関心不足で、関心の薄さを感じさせる回答が上位に入っています。
さらによく見てみると、「今のままで問題ない」という回答が前回より2.7ポイント増えています。一方、課題としてあげられている項目では、ほとんどが昨年よりも数値を減らしています。
「うちの子は携帯・スマホをうまく使っている、いまのままでOK」と感じる保護者がじわりと増えているのです。
しかしながら、子どものネットトラブルは前回調査よりも6.5ポイント増えているわけで、保護者のこの傾向はよろしくありません。
子どもがどんなふうにスマホを使っているのか、愛情をもって注意深く見守ることは、保護者にしかできない応援のしかたです。思春期のお子さんにいやがられたとしても、見守りは保護者の仕事と腹をくくって、わが子がどんなふうに携帯・スマホを使っているのか、関心をもち続けてほしいと思います。
※1 東京都「家庭等における青少年の携帯電話・スマートフォン等の利用等に関する調査」 (平成29年度)
渡邉純子(コドモット)(わたなべじゅんこ)株式会社コドモット代表取締役社長。
NTT在籍時代の2001年、子ども向けポータルサイト「キッズgoo」