できるだけ塾に通わず、中学受験に挑戦しました 今話題の「子ども食堂」に行ってみると、そこには地域のコミュニティーがありました
震災で親を亡くした子どもだけではく、なんらかの事情から親もとで生活できない子どもは、世の中にたくさんいます。そんな子どもたちをみていて、「子どもたちのために、何か自分にできることはないか」と考えました。
福島から帰ってきてから、まずは自分が住んでいる地域で、困っている子どもたちの力になりたいと思い、子ども食堂を始めました。
「お母さんたちの息抜きの場にもなってほしい」と話す伊藤さん。
――子どもたちのためという思いが、ここまで広がったんですね。
伊藤:最初は貧困の子どもたちのためだったのですが、今は子どもたちを中心とした、地域のコミュニティーづくりがメインになっています。
実際に、ママ友同士で誘い合って来てくださっている方も多いんです。毎日の子育てに苦労しているお母さんが、月1回でもごはんを作らない日として、息抜きの場になってくれるといいと思っています。
――ボランティアの方も多いですよね。
伊藤:調理は、友愛ホームの方の人脈でこの地域の方たちが担当してくださっています。そのほか、配膳やかき氷などのボランティアは、インターネットで募集を見て、連絡をくれた高校生たちです。今日は高校生だけで10人ほど集まりました。
そのほか、地元の喫茶店の方が、東ティモール産のコーヒーを1杯200円で提供してくださったり、手品やバルーンアートのイベントをしてくださる方もいます。とてもありがたいですね。
――これからの課題はありますか?
伊藤:まだ、ここは2回目なので、今はすべて試行錯誤している状態です。
初回は参加者70名の想定でしたが、その倍の150名近い人が来てくださったため準備が足りず、みなさんには、ご迷惑をおかけしてしまいました。
今日は、事前に約80名分の食事を用意していると告知していて、実際は90名くらいでした。余分に用意しておいたこともあって、ちょうど良い感じでした。
――食事の際の番号札は、今回から導入したのですか?
伊藤:そうです。今回は受け付けで番号札を配り、食事のスペースには順番に入ってもらいました。配膳もボランティアスタッフと事前に打ち合わせをして、先にテーブルに置くようにしてもらったことで、みなさんにスムーズに食べてもらうことができました。
こうやって、いろいろと試しながら、みなさんに喜んでもらえるように運営を軌道にのせたいと思います。
――地域のコミュニティーづくりをメインとして、お年寄りと子どもが触れ合える場所というコンセプトはとてもいいですね。