アスペルガーの息子が自分で考えた「人の名前の覚え方」が秀逸!
そう、息子は数字にこだわりを持つ男。そこを活かしてまずは学年と組、番号を覚える作戦に出たのです!
「人を番号で呼ぶって、お前は看守か!!!」
私は大笑いしながら突っ込んでしまいましたが、「その手があったか!やるじゃん息子!」と心の中では感心しきりでした。
しばらくすると「○年○組○番の子」という呼び方は「○年○組○番の(フルネーム)君」という呼び方に変わり、今では学年と組、番号を名前と並べて呼ぶことはほとんどなくなりました。
スタンダードな記憶術に私が感激した理由。
キーワードと関連付けて何かを覚えるというのは、昔からあるスタンダードな記憶術のひとつで、決して目新しいものではありません。
私が感心したのは、息子が自分なりに、しかも特性を活かしてその方法を見つけ出してきたことです。
「いやー、お前さんすごいな!天才だな!!」と、私が感嘆していたところ、何か勘違いしたのか「○○君は何年何組何番、●●ちゃんは何年何組何番で…」と、既に名前を覚えている友達の学年と組、番号を報告してくるようになりました。(笑)
「私、正直君の友達の番号にはあまり興味がないんだよね」
と息子に伝えたのですが、
「数字を覚えて、のん(私の呼び名)に伝えるのが楽しいから、これからも言わせてよ!」とのことなので、日々報告を受けています。
自分で対策を見つけてきた息子だから、これからもきっと大丈夫。
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そうそう、友達の呼び名がいつまで経ってもフルネームなので、その辺について質問してみたところ、照れたように笑ってこう答えてくれました。
「どこまでが苗字でどこからが名前か、まだ時々迷っちゃうんだよね」
「あー、『三国志』読んでてさ、“諸葛亮公明、どこで区切ったらいいのかわからない!”みたいな感じ?」
「それそれ。あ、ハルは『三国志』好きだし、諸葛亮孔明をどこで区切っていいのかはわかるよ!」
「いやいや、今のは例えだって。で、それはどうするの?」
「うーん、これも何とかなるし、何とかするしかないよね!」
息子なら、また息子らしい、息子なりの対処方法を楽しみながら見つけるような気がしているので、私はただニヤニヤしながらその報告を待つばかりです。
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