「障害者の感動ポルノ」を巡る議論で、私たちが見落としていること
障害者を消費する「感動ポルノ」批判、それだけで良いのだろうか
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こんにちは、イシゲスズコです。
4人の子どものうち、小5次男がADHD(とほんのりASD風味)で支援を受けています。
息子との暮らしのなかで、発達障害を始めとした色々なハンディのこと、それを取り巻く環境のことを考える日々を送っています。
みなさんは、「感動ポルノ」という言葉を知っていますか?
「障害者の存在が、メディアなどによって過剰に感動的に演出され、非障害者の消費の対象になっている」ことを批判した言葉です。
この言葉を最初にメディアにのせたのは、2014年に没したジャーナリスト兼コメディアンのステラ・ヤング氏。
「TED」という国際的なスピーチの舞台で彼女がスピーカーとして語った、「私は皆さんの感動の対象ではありません、どうぞよろしく」という講演でのことでした。
http://logmi.jp/34434
障害者は「感動ポルノ」として健常者に消費される–難病を患うコメディアンが語った、”本当の障害”とは
障害のある方が多く出演し、スポーツや音楽などのさまざまな企画に挑戦する、日本テレビの「24時間テレビ」。
その裏で放送されたNHKの「バリバラ」が、番組中でヤング氏の同講演を改めて紹介したことで、日本のネット上にも「感動ポルノ」という言葉が一気に広まったようです。
「バリバラ」の生放送時には、SNS上でも「よく言った!」と番組の挑戦的なメッセージに対する喝采の声が多く上がりました。また、放送終了後の各種ネットメディアの記事にも、「バリバラ」の特集を肯定的に紹介する論調のものが多かったように思います。
でも…「感動ポルノ」と称して「24時間テレビ」を批判し、真逆のメッセージを発した「バリバラ」を賞賛する。
これで満足していていいんだろうか。
2つの番組を見た後の私の心には、何か言葉にできないモヤモヤが残ったのです。
今回のコラムでは、発達障害という、"目には見えにくい"障害のある子どもの親として、障害者のメディアでの描かれ方と、その裏にある一人ひとりの困難や生きづらさについて、考えてみたいと思います。http://www.j-cast.com/2016/08/28276254.html
J-CASTニュース: 「24時間テレビ」は障害者の「感動ポルノ」