異食症とは?「氷、髪の毛などを食べたい衝動がとまらない」主な症状やタイプ別特徴、対処法まとめ
心の症状とは具体的に不安、抑うつ、不眠、イライラ、幻覚、幻聴、妄想などのことです。心の症状に対して治療を行います。
・心療内科:
心と体、それだけでなく、その人をとりまく環境等も考慮して扱う科です。上記の心の症状だけでなく、ほてり、動悸などの身体的症状とその人の社会的背景、家庭環境なども考慮して治療を行います。
精神科、心療内科どちらに行ったらいいか迷う方もいらっしゃるかもしれませんが、異食症の場合、精神科を受診しても心療内科を受診してもどちらでも大丈夫です。
食べてしまったものによって明らかに身体に不調がでている場合は、まずは内科に行き、中毒症状などの治療を受けることを優先してください。
異食症の診断基準
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=11044003572
2014年に出版されたアメリカ精神医学会の『DSM-5』(『精神疾患の診断・統計マニュアル』第5版)によると、異食症の診断基準は次のようになります。
A. 少なくとも1ヶ月間にわたり。
非栄養的非食用物質を持続して食べる。
B. 非栄養的非食用物質を食べることは、社会的にみて標準的な慣習でもない
C. その摂食行動は文化的に容認される慣習でも、社会的にみて標準的な慣習でもない。
D. その摂食行動が他の精神疾患(例:知的能力障害、自閉スペクトラム症、統合失調症)
や医学的疾患(妊娠を含む)を背景にして生じる場合、特別な臨床的関与が妥当なほど重篤である。
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世界保健機関(WHO)の『ICD-10』(『国際疾病分類』第10版)によると、幼児期に土を食してしまう割合は1歳児で35%あるのに対し、4歳児では6%ほどになるとされています。
その為、幼児期の異食行動は自然に起こるものという考えが一般的です。そこで、2歳を異食症の境界としています。
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参考文献:ICD-10精神科診断ガイドブック2013年中山書店/刊
先ほど説明した『ICD-10』では「精神遅延を除く他の精神および行動の障害が存在しない」ことを条件としています。しかし『DSM-5』については「他の精神疾患の経過中にのみ認められる場合、特別な臨床的関与が妥当なほど重症である」