言語療法・言語聴覚療法とは?言語療法の対象となるのはどんな人?具体的な方法、費用について紹介します
により行われます。言語聴覚士は、文部科学省または厚生労働省が指定する養成校で学び、言語聴覚士国家試験に合格している「話す」「聞く」「食べる」のリハビリに関するスペシャリストです。
また、言語療法は、言語聴覚士を中心としながらも、医師・歯科医師・看護師・理学療法士・作業療法士などの医療専門職、ケースワーカー・介護福祉士・介護支援専門員などの保健・福祉専門職、教師、心理専門職などと連携し、チームで連携しつつ行われます。
■個人の言語療法
専門家から1対1で直接、言語療法を受けることをいいます。個人のセッションの場合には、基本的に20~60分ほどの面接・訓練を、1週間~1ヶ月に1度行います。移動が困難な場合には、在宅によるリハビリテーションが行われることもあります。
■集団の言語療法
集団の言語療法とは、患者さんの社会性やコミュニケーション能力の向上を目的とします。似たような状況にいる人が集まることで助け合いながら治療を行うことができるとともに、他の人の意見を聞くことで客観的な視点を養うことができます。
集団における言語療法は、歌を歌う能力を利用したり、体操をしたりしながら、言葉の出やすい身体づくりをします。
言語療法は、大きく分けて、発声、発話能力の獲得と、意思疎通を支えている高次脳機能の獲得を目指すという、2つのアプローチがあります。これらは、それぞれにリハビリの内容や注意点が異なります。
1. 発音や発声の機能の獲得
構音障害、発声に関する機能に障害がある人に対して、声を出すための基礎となる姿勢や呼吸を意識しながら、口の運動を通して、発声・発音の練習を行います。
例えば、発声のために必要な姿勢についての指導や、全身の運動、深呼吸を行います。重度の障害の場合は、発声や発音の練習だけでなく、字を書いたり、50音表を指さしたりするなどコミュニケーションの補助手段も用いるようにします。
2. 言語をつかさどる脳の機能の獲得
脳は、言葉を理解したり言葉を発する指示を出すなど、他人とのコミュニケーションを支える大事な機能をつかさどっています。
トレーニングの中では、本など一般に用いられる教材に加え、タブレット機器が用いられることもあります。
■失語症の場合
知能・心理検査によって、「聞く」「話す」「読む」「書く」のすべての言語的な検査、評価し、状態を分析します。そして、本人の状態に合わせてトレーニングのプログラムが組まれます。