2016年12月15日 18:51
子どもの低緊張(筋緊張低下症)とは?フロッピーインファントの具体的な症状、治療法、相談先について
低緊張の子どもの特徴としては以下のようなものが挙げられます。
◇口元
・よだれがよく出る
◇姿勢
・うつぶせの姿勢から手だけで体を起こそうとする
・立ち上がるときに、足の小指が浮いている
・移動するときに、おしりを床につけてずりばいする
・歩くときにおしりを後ろに突き出し、足を横に大きく広げている
◇関節の極端な柔らかさ
・足首を曲げたときに、足の甲がすねにつく
・手のひらを内側に曲げたときに、腕につく
低緊張の子どもの中には、同時に関節や靭帯(じんたい)の機能が弱い場合もあり、股やひざの関節に脱臼(だっきゅう)を起こすことがあります。足や手の左右に形の差がないかどうかを確認してみてください。立てた膝の高さや、足や手のしわが非対称の場合には、脱臼を起こしている可能性があります。
低緊張の子どもは動くのを嫌がることがあります。筋肉の張りが弱く、体がぐらぐらとするために体を動かすことに対して不安を抱きやすいのです。
また、低緊張の子どもは、疲れやすいという特徴もあります。というのも、不安定になる姿勢をなんとかまっすぐに保とうとするために、力が入る部分を過度に緊張させるからです。
そのような行為が生活の中で幾度となく繰り返されるため、体の筋肉がアンバランスになることもあります。
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安藤忠/編『新版ダウン症児の育ち方・育て方』2002年 学研/刊 p173-175
低緊張に関わる疾患、障害
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10568001773
低緊張には二つの場合があります。一つは、病気が原因ではなく、単に筋緊張や筋力が弱い場合です。このタイプの低緊張は、時間の経過とともに筋肉の緊張は元通りになります。
二つ目には、疾患、障害の症状の一つとして低緊張が現れている場合です。それらは、筋肉に関する疾患、染色体異常による症候群、中枢神経系の障害という3つに分けることができます。
このタイプには、先天性筋ジストロフィー、先天性ミオパチー、先天性筋強直性ジストロフィーなどの病気が含まれます。
これらは、筋細胞膜を安定させる遺伝子が変異することによって筋肉の性質が変わったり、壊れてしまったりする疾患です。
筋力の低下により、体がだらんとする低緊張の症状が現れます。