子育て情報『「感覚統合」とは? 発達障害との関係、家庭や学校でできる手助けまとめ』

「感覚統合」とは? 発達障害との関係、家庭や学校でできる手助けまとめ

などにも同じ程度の注意を向けてしまいます。

そのために、たまたま触れた隣の席の子の腕に過剰反応してしまう、姿勢を一定に保てずそわそわしてしまうというような動作・様子が見られる場合があります。大人がこのような動作・様子の子どもを見ると、落ち着きがない子・気になる行動をする子というように捉えてしまいがちです。


子どもは感覚統合をくりかえして成長していく

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出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10568002360

発達段階の子どもにとって、物事ができるようになるにはさまざまなステップがあり、一定の順序があります。例えば、「テーブルで食事ができるようになる」ためにはまず、身体のバランスを調整する前庭覚と筋肉の動きを感じ取る固有受容覚が育つことによって「きちんとした姿勢で一定時間座ることができる」ようになることが必要です。そして姿勢の発達が進むと、手や指などの末端の動きが発達していきます。この発達によって、「お皿を持ってお箸を使うことができる」ようになります。いくつかのステップを一つひとつクリアしていくことで、最終的な目標である「テーブルでの食事」ができるようになります。


例えば「テーブルでの食事がなかなかできない」など、“気になる行動”があったとき、根気良く付き合ってもなかなか解決しなければ、子どもの“発達段階のある過程が抜けている”可能性があります。

この例の場合、チェックするポイントがいくつかあります。食事が上手にできる発達段階のひとつ前のステップ「身体のバランスを保つ」ということがテーブルに座らせる以外の動作でもきちんとできているか、「お箸を持つことができない」のであれば他の手や指の動作は問題がないかなど、発達のステップを一段階降り視点を変えて、子どもの行動を見直してみましょう。そこで問題を見つけることができるかもしれません。

ところで、なぜ“発達段階のある過程が抜ける”という現象が起こり得るのでしょうか。メカニズムをみてみましょう。子どもにはもともと「成長したい!」「自分でやりたい!」という欲求があり、この欲求に従って、子ども自身がまるで積み木を積み重ねるように発達の段階を踏んでいきます。しかし、この段階はそれぞれ多少順序が入れ替わったりとばされたりしても次の発達段階に進めるようになっていて、そのため見た目上では感覚統合の発達が進み、順調に成長しているとみなされることが多いのです。

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