「感覚統合」とは? 発達障害との関係、家庭や学校でできる手助けまとめ
とは
◇第四段階手指の機能分化・言語機能
<手指の機能分化>
さらに発達が末端に及ぶようになると、手指を細かく動かすことができ、力の入れ具合の微調整ができるようになります。鉛筆やはさみなど手先のこまかな動きを必要とする道具の操作、箸の使用、靴ひもを結ぶという動作が可能になります。
<言語機能>
これまで習得し、統合してきた感覚をもとにつくられたイメージと言葉(聴覚情報)を結びつけることで、言語機能が発達します。
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10172001683
りんごを例にとると、
(1)さまざまな感覚でりんごを捉える
子どもがりんごを見て、「赤い、まるい」(視覚)、鼻を近づけて「甘いにおい」(嗅覚)、触ってみて「つるつる」(触覚)、「固くて重みがある」(固有受容覚)、食べてみて「甘酸っぱい」(味覚)、「サクサクと音がする」(聴覚)、と今まで活用してきた感覚を使ってりんごを捉えます。その中で、大人からの「りんご、おいしいね」という言葉を聞き、自分が今まで感覚で捉えてきたものに言葉が結び付けられます。
(2)感覚の統合と概念の形成
このような感覚の統合のくりかえしと「これはりんごだ」という言葉との結びつきによって、「赤くてまるくてつるつるした触感で、甘酸っぱい味のするもの」=「りんご」という双方向の概念がつくられます。一度概念がつくられると、色や形などが変わっても「りんご」であると理解できるようになります。さらに、この感覚統合と概念の形成を繰り返すことで論理的思考や行動の順序立てができるようになり、文章を話す力がつきます。
◇第五段階学習や運動の達成・高度化
今まで挙げてきた感覚統合がくりかえし成功することで、最終的にある程度の集中力を必要とする教科学習や、自分自身の行動を振り返り客観的に評価すること、自分の衝動・欲望を抑制することができるようになります。感覚統合のくりかえしによって子どもが自分の力でできることが増え、自信や自尊心も高まります。
感覚統合につまずきがあるとどうなるの?
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10568002079
感覚統合がうまくいかないと、情緒面、対人面、言語面など日常生活のさまざまな場面で困ったことが起こることがあります。