視空間認知って?「見る」ことのメカニズム・検査・強化するトレーニング法、発達障害との関連について
「見る」と「動く」という能力のつながりは生まれたばかりの赤ちゃんにはなく、心身の発達とともに身につけられていくものです。
これらの3つの「眼球運動」「視空間認知」「目と体のチームワーク」を合わせて「見る力」といいます。
視空間認知などの「見る力」に弱さがある場合の原因は?
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=11032006338
「眼球運動」「視空間認知」「目と体のチームワーク」という3つの「見る力」がすべてスムーズに行われることにより、私たちはものを見て、それに即して体を動かすことができています。しかし、これらの力が一つでも欠けていたり、足りなかったりした場合には生活に支障をきたすことがあります。
「見る力」が弱いときに抱える困難は一人ひとり異なっています。たとえば、ものが二重に見えたり、鏡文字のように反転して見えたり、見たいものにすばやく目線が合わせられないなどです。
困難のもう一つの原因として、生活の中で「見る力」を育てる機会が少ないことが考えられます。室内でテレビやゲームをしたりする遊びばかりしていると、近くと遠くを見たり、動くものを目で追ったりする機会が減ってきます。
そのような場合には、見る力を育む経験、例えば鬼ごっこやボール遊び、自然の中で空を見ることなど取り入れ、見る力を鍛える機会を作ることが大切です。発達障害がなくても「見る力」に問題が出てくる場合もあることを知っておくとよいでしょう。
このような「見えにくさ」の背景に発達障害がある場合があります。発達障害とは、何らかの要因によって、脳の機能の一部に機能不全が見られる状態であり、発達が遅れたり、偏ったりすることです。
具体的には、LD(学習障害)やADHD(注意欠陥性多動性障害)などの子どもは「見えにくさ」を抱える場合が多く、主に学習場面での「読み書きができない」問題としてあわられてきます。
視空間認知能力を測るためには?
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10757000132
視空間認知能力を測るにはいくつかの方法があります。自分で行うセルフチェックと専門機関に見てもらう方法です。
本来、子どもの見る力を確認するには専門家の検査が必要ですが、簡単なチェックリストでも状況を把握することができます。