シャフリングベビーとは?特徴やハイハイをしない原因、その後の発達や障害の可能性、相談先について
・シャフリングベビーの親や兄弟姉妹のうち、40%にシャフリングをする/した人がいる
・脚の動かし方、手の使い方のバリエーションが少ない
・下半身の筋肉の張りが弱く、筋肉量も少なめ
http://www.achmc.pref.aichi.jp/sector/hoken/information/file/screening_manual/manual09.pdf
出典: あいち小児保健医療総合センター 乳幼児健診の実際P113より
上記の所見があっても、ほとんどの赤ちゃんは2歳までに歩き始め、その後の発達は定型発達児と変わりなく成長していくのは前述の通りですが、シャフリングベビーの中には、ごくまれに発達障害や神経系の疾患がシャフリングの原因となっているケースがあります。
定型発達のバリエーションとしてシャフリングする赤ちゃんと、障害や疾患を由来としてシャフリングをしている赤ちゃんを見分けるには、まず以下の4点にあてはまるかを観察する必要があります。
(1)ミルクの飲みが悪い
(2)泣き方が弱い
(3)首のすわりが悪く抱っこするとぐらぐらする
(4)手指の発達が遅い
これら4つの特徴は「低緊張」と呼ばれる状態の赤ちゃんに見られるものですが、低緊張のためシャフリングをしていると推測される赤ちゃんでも、ただちに疾患や障害があるという診断はできません。なぜなら低緊張の状態は、時間の経過や日々の運動遊びでも改善できることがあり、一過性の場合もあるからです。
低緊張と見られる状態でシャフリングをする赤ちゃんは、さらに以下の3点についても注視していきます。
・言葉の理解が遅い
・手指の発達が遅い
・表情の発達が乏しい
この中の1つ以上思い当たることがあれば、ダウン症候群、脳性麻痺(まひ)、自閉症スペクトラム障害などの発達障害や疾患に由来するシャフリングである可能性があります。この場合はまず冷静に専門家に相談し、診断や支援を求めることをおすすめします。受診のきっかけがつかめない場合は、予防接種や乳幼児健診の機会を利用して、まずは小児科医に相談してみてはいかがでしょうか?
赤ちゃんの健全な成長を願う親心には不安がつきものですが、素人判断は赤ちゃんのためにはなりません。
専門家に診てもらうことで疾患の可能性がないとわかれば安心できるし、仮に障害の可能性があった場合は、早期発見・早期治療につながります。