何度も椅子から落ちる息子が「発達性協調運動障害」と診断されるまで

2017年4月18日 11:00
 


あまりにも不器用な息子。それが発達障害の診断へと繋がった

何度も椅子から落ちる息子が「発達性協調運動障害」と診断されるまでの画像

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6歳の息子には自閉症スペクトラム・ADHDの他に発達性協調運動障害の診断が下りています。

幼い頃からとにかく不器用さの目立つ子で、少し歩けば物や壁にぶつかって転び、咄嗟に手をつくことが出来ずに顔面強打しては、一生消えないであろう傷をいくつも作ってきました。

目にも障害があったため、見えにくさが転倒の原因だと思っていたのですが、成長とともに「おかしい」と思うことが増えていきました。

・物を上手く掴むことができない
・ご飯を食べていてもすぐにスプーンを落としてしまう
・お絵描きをすると線がぶるぶると震える
・幼稚園に入っても赤ちゃん用のブロックをはめることができない
・ボタンをとめることができない

これは目の問題ではなく脳に障害があるのかも知れないと病院で検査をしてもらいましたが、特に問題はなしとの所見。
ではこの不器用さはどこから来ているのか?お医者さまと話し合った結果、発達検査を受けることになったのです。

その頃の私は発達障害についてほとんど知識はなく、不器用さが発達障害とリンクしているとは思ってもいませんでした。なので「わが子が発達障害かも知れないなんて!?」とかなりの衝撃を受けました。しかし一方で、「これで原因がわかるかも知れない…」とほっとしたのも事実です。

こうして受けた検査によって、「発達性協調運動障害」の診断が息子に下されることになったのです。


息子の「発達性協調運動障害」

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発達性協調運動障害の症状は、「粗大運動」と「微細運動」に分類することができます。

「粗大運動」とは、歩く・走る・姿勢を保持するなど、体全体を使った人間の基本的な運動
「微細運動」とは、持つ・書く・摘まむ・ひねるなど、指先を使った緻密な運動
息子の場合は、このどちらの症状も大きく出ていたことが原因で、日常生活を円滑に送ることができなかったのです。

あのまま「努力すれば普通にできるはず」とやみくもに息子に訓練を強いる日々が続いていたら、おそらく今のように息子が笑顔を見せてくれることはなかったでしょう。

息子自身のせいでもなければ、私の教え方のせいでもない。診断が下りて、育児のアプローチの仕方もずいぶん変わって来たように思います。


椅子から消える息子を救ったお助けグッズ

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さて、そんな息子は食事中や勉強中に、突然椅子から落ちてしまうことが多々ありました。

体幹が弱く、姿勢を保持するのが難しいため、ある瞬間に座っている椅子から身体ごと落ちてしまうのです。本人も「落ちそうだ」とは全く思っていないので、スプーンを持ったまま、あるいは鉛筆を持ったまま、ストンと床に落ちてしまうのです。

「粗大運動」機能が上手く発達していないために、このようなことが起こるのですね。

診断が下りる前は、大人用の椅子に子供用のクッションを固定して高さを合わせていたのですが、まず足を置く板がついている子供用の椅子に買い換えることにしました。

それでもやはり、落下は止まりません。これを解決するには体幹を鍛える必要があるのですが、それを待っていてはいつか大怪我をしてしまいます。

そこで、あれこれ探した結果、小学校への導入事例もあるという「ピントキッズ」というクッションを利用してみることにしました。
ピントキッズは作業療法士によって監修された姿勢補助のためのクッションです。

結論から言うと、この「ピントキッズ」の使用は大成功!
お尻の部分がくぼんでいるので、姿勢を保持できない息子の体もしっかりと支えてくれるからだと思います。
使い始めてから1年半になりますが、息子が家の中で私の視界から突然消えてしまう事はなくなりました。

また、体幹を鍛えるために近くの体操教室に週に何度も通い、家の中で「遊びながら体幹を強くできれば」と、トランポリンやバランスボール、バランスクッションなどを用意しました。このようにいろいろな努力はしているのですが、まだ相変わらず歩けばぶつかり走れば転び、家の中で転倒しない日はありません。
それでも少しずつ息子なりに進化しているはずだと、焦らず地道な努力を続けて行こうと思っています。

http://pin-to.net/kids/
ピントキッズ


「文字を書く」ということの困難さに直面

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幼稚園の頃に比べると、日常生活はなんとかスムーズに遅れるようになってきた息子ですが、ここに来て「文字を書く」という大きな壁にぶつかっています。

鉛筆を持って机に向かっても、何度となく鉛筆が指から抜け落ちて床に転がってしまいます。椅子から下りて鉛筆を拾うという動作だけでも何分もかかってしまうので、なかなか「書く」という動作に入れません。

ようやく書く作業に入っても、線が震え、なかなか読める字にならないのです。字の周りには、書き初めや書き終わりに指が震えて鉛筆が当たった細かな線が何本も入ってしまいます。

医師からは、この症状が書字障害からなのか微細運動障害からなのかまだ診断できないとのことで、様子見をしています。

ただ、息子は「小学校には行かない」という選択をしましたので、漢字の書き取りなどの宿題に苦労することはないと思います。また、ローマ字を覚えパソコンを使って文字を入力することは出来るようになったので、これからの時代は文字が書けなくてもなんとかなるんじゃないかと思う事もあります。

しかし、息子自身に「書きたい」という欲求があるので、数年後には「人が読めるような字」を書けることを目標に、少しずつ思考錯誤しながら字の練習をしていこうと思っています。


子どもの幸せについて、息子を見ていて思うこと

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6歳になった今でも、歩いている隣で「かかとを先に着けて、次がつま先だよ!かかと・つま先・かかと・つま先!その調子!」と声をかけなければ、簡単に転んでしまう息子。

1人で歩くのは危険だからと歩きはじめてから5年間、息子の左手はいつも私の右手に繋がれていました。そのせいか、1人で歩く時は私と手を繋いでいた時と同じように左肩が上がったまま固まり、斜めの状態でしか歩くことができません。

自分自身の体を思うように動かせないというのは、どんなにまどろっこしいことなんだろうと、息子を見ていて思います。

なぜこんな説明を、なぜこんな訓練をしなければならないんだろう。人があっさりクリアできることに膨大な時間をかけなければならないこの子は、果たして幸せなのだろうか。障害について理解し、受け止めているつもりでも、時々そんな疑問が湧いてきます。

ですが、子どもの幸せは、子ども自身が感じて決めることです。

私達に今できることは、チャレンジできる環境を整えて、失敗しても「大丈夫だよ」と受け止めてあげること。そういった、安心できる居場所を作ることが大切なのかもしれないと考えています。

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