2017年4月11日 11:00
アスペルガーの娘は集めるのがお好き?そんな娘の我慢の秘策とは
何度か話をしてみましたが、娘の態度は頑なでした。思い返せば、お友だちと一緒に遊べなかったのも、他人から見ればどうでもいいようなものに価値を見出して集めたがるのも、アスペルガーの特性であったのだと思います。でも、当時の私には何の知識もなく、ただせっかく見つけた幸せな時間の過ごし方がダメになってしまって残念だなという強い思いがあっただけでした。
所有物がダメならこれはどうだ!幼い娘がたどり着いた答え
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10248007453
ある日、娘がまた目を輝かせて私に言いました。
娘「ねえ、ママ!ポケットになにが入っていると思う?」
私「えっ?パパと公園に行っていい石を見つけてきたの?」
娘「違うよ!誰かのものは勝手に持って帰ったらダメなんでしょ?だからコレだったらいいでしょ?すごくステキなの!!」
そういって娘がとり出したのは、道端に落ちていたラムネの包み紙。透明のセロファンで出来たその包み紙は、きれいな色が大好きな娘の心を鷲掴みにしたようでた。
それ以後「ゴミは持って帰っても叱られない。道もきれいになってちょうどいい!」と色々なものを拾ってくるようになりました。
あまりに不潔なものは処分しますが、それ以外の物は娘にとっての宝物ですので、大きな瓶がいっぱいになるまで集めては一緒に眺めて楽しんでいました。
そのうち、幼稚園で工作をした後に床に落ちている毛糸の切れ端やおりがみの切れ端を集めて、先生の許可を得てから持ちかえるようになりました。
「誰かの所有物を持ちかえってはダメ」というルールを理解すると、そのルールを厳格に守ろうとするアスペルガーらしい特性がまたここでも見えていたように思います。
いくつかの空き瓶が満杯になり、箱や引き出しもいっぱいになった頃、「このままではお家がゴミ屋敷になっちゃう!」と娘と話し合うことに。そして、その段階で思い入れが薄くなっているものは写真を撮った後に思い切って処分しました。
以後、「写真に残せば納得して処分できる」という図式が出来上がったようです。あちこちから集めてきた娘のお宝は、物を整理する練習にもつながると感じています。
全部揃ってないと気持ち悪い!子どもの「収集癖」とどう付き合うか
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=28208000704
アスペルガー症候群に限らず、収集癖が強いお子さまがいるご家庭も少なくないと思います。