2017年4月30日 15:00
不登校の原因・きっかけは?解決に向けた子どもとの向き合い方、進級・進学や支援機関について解説します
不登校の解決を目指すうえで、その背景に発達上の特性や精神疾患による困りごとが存在していないかどうかを見極めることは非常に重要です。
なぜなら、不登校が発達障害や精神疾患による困りごとに起因している場合、そうした困難性への対処を行わない限り根本的な解決は望めないと言われているからです。
例えば、発達障害のひとつである学習障害の影響によって文字をうまく読むことができないため授業についていけず、試験で悪い点を取ってしまったことをきっかけに不登校になっている生徒のケースを考えてみましょう。
この場合、様々に努力して再登校まで漕ぎつけたとしても、根本となっている学習障害へ対処がないまま授業を受けるとしたら、また同じ困難を抱えて、不登校になってしまう可能性があります。
こうしたケースでは、保護者は学校側の協力を得て、文字を読みやすいよう工夫したり、文字以外の方法(レコーダーなど)で学びを支援したりといった手段を取ることで根本的な原因に対処することが求められます。
子どもに発達障害があることがわかっている場合であれば、事前に担任の先生などに子どもの特性を伝えることで、子どもがどのような状況下においてどのような困りごとを感じるのかを知ってもらえるよう努力しましょう。
そのようなコミュニケーションを取ることで、学校側も適切な配慮をしやすくなります。
また、子どもの特性に合わせた具体的な対処法に関しては、医療機関を含めた専門機関による助言や指導に従うとよいでしょう。
http://www.mext.go.jp/component/b_menu/shingi/toushin/__icsFiles/afieldfile/2015/09/07/1361492_01.pdf
参考:「不登校児童生徒への支援に関する中間報告」
http://amzn.asia/iyYw2ng
参考:海野和夫「Q&A不登校問題の理解と解決」日本評論社2016年
http://ir.lib.fukushima-u.ac.jp/dspace/bitstream/10270/3308/1/19-68.pdf
参考:「発達障害が疑われる不登校児童生徒の実態」中野明德
不登校が発生するメカニズム
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10179005863
Upload By 発達障害のキホン
多くの場合、不登校は様々な要因が合わさり蓄積され下地となった状態に、なんらかのきっかけが加わることで引き起こされると考えられています。