2017年4月25日 15:10
解離性障害とは?そもそも解離って?原因や症状、治療方法や自閉症スペクトラムとの関連も詳しく解説します
なお、女性の方が発症しやすいとされ、18歳以下で見てみると男女比は1:3で女性での割合が高くなっています。女性の占める割合は年齢が高くなるにつれて、さらに大きくなるようです。
また、近年では自閉症スペクトラム(おもにアスペルガー障害)と解離の関係が注目されるようになりました。自閉症スペクトラムのある人や子どもは、解離性障害になりやすいのではないかと考えられています。自閉症スペクトラムと解離性障害との関連については、のちほど詳しくご紹介します。
https://www.jspn.or.jp/uploads/uploads/files/journal/journal110_02_appendix.pdf
一般精神科医のための子どもの心の診療テキスト(P.72)|精神神経学会
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岡野憲一郎、柴山雅俊、奥田ちえ/編『こころのりんしょうa・la・carte 第28巻2号〈特集〉解離性障害』243ページ(星和書店、2009年)
解離性障害でみられる解離症状
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=11044017906
解離性障害は、その症状によってさまざまな種類に分類されています。「DSM-5」や「ICD-10」など、どの診断基準や分類に従うかによっても概念や名称が変わる場合もありますが、以下に代表的な症状を紹介します。
〇「解離性健忘」とは、ストレスの原因となるできごとの記憶や感情の一部分、もしくはすべてを忘れ、思い出すことができなくなる症状があらわれます。
〇「離人症」とは、自分を見下ろす自分がいるように感じたり、自分が体験していることなのに、まるで映画を観ているように感じたり、現実感が失われます。〇「解離性とん走」とは、突然普通の生活から離れて放浪し、放浪している間の記憶がありません。放浪中は、名前や住所などについての記憶がないにもかかわらず、着替えや電車に乗るなどといった日常生活には支障がありません。
〇「トランス」とは、意識が一時的に平常感覚を失ってしまうものです。催眠状態や宗教儀礼で祈祷師などがトランス状態になるのも解離状態と考えられています。
解離性障害では、強いストレス下に置かれたときに、視線がうつろとなり、呼びかけても反応せず、椅子に座ったまま上半身を揺らし続けるようなトランス状態に陥るようです。