子育て情報『アスペルガーの娘が肌身離さずぬいぐるみを持つのはなぜ?』

2017年7月2日 16:30

アスペルガーの娘が肌身離さずぬいぐるみを持つのはなぜ?

という時にも、ぬいぐるみを抱きしめていることが多く、素直に私に甘えられない時には「ママ、このくまのぬいぐるみの声をしてくれる?」とお願いをしてきます。

「ねえ、ねえ、〇〇ちゃん、どうしてそんな悲しい顔をしているの?なにか辛いことがあったの?」と声を変えてぬいぐるみを動かしながら娘に話しかけると、「あのね、今日こんなことがあったの。くまちゃんはどう思う?」と、打ち明けにくいことも話してくれたりします。

怖いお話を読んでしまって眠れない夜にも、娘のそばにはいつもぬいぐるみが寄り添っています。こうしてみると、ネガティブな感情で心を埋めつくされてしまった時に助けてくれる存在であることは間違いがなさそうです。

しかし、楽しそうな話し声に誘われて部屋をのぞいてみると、娘がぬいぐるみのお世話をしていたり、病気になったぬいぐるみを看病していたりします。ぬいぐるみ専用のお布団を作ってあげたり、ブラッシングをしてお手入れをしたりもしていますので、ネガティブな感情を吐き出すための道具というわけではなく、とても大切な存在なのだということがわかります。

おそらく、変化に対応することが苦手な娘にとって、いつも同じ表情で自分を迎えてくれるぬいぐるみというのは、とても安心できる相手なのだと思います。



“変わらずにいてくれる”存在のありがたさ

アスペルガーの娘が肌身離さずぬいぐるみを持つのはなぜ?の画像

出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=11017003695

小学校4年生になった娘は、1年生の息子を私が膝に乗せているだけで嫉妬して半泣きになる程、母である私のことを求めてくれています。しかし、私は「親は神ではなく感情を持った生身の人間である」をモットーに子育てをしていますので、当然、疲れていて機嫌の悪いこともあれば、「お願いだから今は話しかけないで!」というオーラを出している時もあります。

なるべく子どもの意に添うように暮らしてはいますが、娘が受け入れてほしい時に私に余裕がなく、受け止めきれない時があるのです。ぬいぐるみは、そんな時に黙って娘を受け入れてくれる存在なのではないでしょうか。

ぬいぐるみは、娘を拒否しません。否定もしませんし、無理に励ますこともありません。いつも同じ表情をしていますが、見る側の気分によって、いかようにも受け取ることができますから、娘が悲しいときには心配そうに、楽しく遊んでいる時には嬉しそうに、ただただ娘に寄り添ってくれているのです。

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