2017年6月22日 20:00
自傷行為とは?痛くても行う理由や精神障害との関係、具体的な止め方、周囲の適切な対応を解説します
◇鎮静的な置換スキル
鎮静的な置換スキルは、「身体の痛み」以外の刺激によって気をそらすのではありません。
呼吸法や瞑想法を行いマインドフルネスを得ることで、不安や緊張といったネガティブな感情そのものを鎮めるようにする方法です。
マインドフルネスというのは、過去や未来にとらわれず今この瞬間の体験に意識を向けて集中している状態を指します。しかし、マインドフルネスに至るための呼吸法はいきなりやっても効果が得られにくく、一定の練習や習慣づけが求められます。
比較的落ち着いているときに練習しておくといいでしょう。具体的には次のように行います。
1.背筋を伸ばして、両肩を結ぶ線がまっすぐになるように座り目を閉じます。
2.なにも意識せず、自然と呼吸をします。
3.雑念や感情が湧いてきたら、心の中でリセットして考えないようにします。
4.呼吸が身体全体に行き渡っているかのように意識を広げていきます。
5.身体だけでなく、部屋の雰囲気にも注意を広げていきます。
6.そっと目を開けて、瞑想を終了します。
これらの一連の流れをはじめのうちは10~15分を目安に行うといいでしょう。うつ病などの治療を受けている場合は、必ずかかりつけの医師に相談してからはじめてください。
http://www.nhk.or.jp/special/stress/02.html
参考:ストレスから脳を守れ~最新科学で迫る対処法|NHKスペシャルキラーストレスシリーズ
https://www.amazon.co.jp/dp/4772611452
参考書籍:松本俊彦/著者『自傷・自殺する子どもたち』(合同出版・2014)
精神科を受診をするかどうかの基準
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=28061000260
友人や家族に自傷行為をしている人がいても、焦って無理に自傷行為をやめさせることは好ましくありません。自傷行為を見つけた時は、どのような精神的苦痛があるのかと自殺につながる危険性がないかの2つの観点から評価するのがいいでしょう。
評価の判断基準には、おおまかに以下の5つの基準があります。
1.周囲に助けを求めていない
傷を隠したり、自傷行為について話さなかったりするのは周囲の人を信頼していないメッセージで、周囲に助けを求めていない状態です。