子育て情報『自傷行為とは?痛くても行う理由や精神障害との関係、具体的な止め方、周囲の適切な対応を解説します』

2017年6月22日 20:00

自傷行為とは?痛くても行う理由や精神障害との関係、具体的な止め方、周囲の適切な対応を解説します

若者たち』(日本評論社・2009)


自傷行為をやめるには

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出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10568004345

この章では、具体的に自傷行為をやめるためのステップを見ていきましょう。

自傷行為をやめるためには、2つのステップがあります。

人それぞれ自傷行為をする状況が異なるため、まず第一にどのような状況になると自傷行為をしてしまうのか特定することを目指します。

自傷行為が日常生活の一環になってしまっていると、どのような状況で自傷行為をしているのか説明することが困難です。

本人の説明に頼ることなく、トリガー(引き金、要因)を特定するために日々の生活を記録するといいでしょう。例えば、1日の行動を1時間単位で記録していきます。自傷行為をしたタイミングやどこにいたのか、誰といたのかなどの情報も一緒に記録しましょう。

記録をとることで、自傷行為について客観的に判断できるようになったり、記憶がない時間帯が見つかり解離症状が発見されたりします。


自傷行為をやめるためには、トリガーを取り除くか、心理的な苦痛を自傷行為以外の方法で解消できるようになる必要があります。置換スキルというのは、心理的な苦痛を棚に上げて回避する方法ではなく、一時的に心理的な負担を軽くして根本的な問題と向き合うために行われる方法です。

すぐに取り組むことのできる置換スキルに以下のような方法があります。

◇刺激的な置換スキル
・スナッピング…手首に輪ゴムをはめて、輪ゴムで皮膚をはじくことで、自傷行為の衝動に駆られたときに意識を切り替える。・香水をかぐ…刺激的な香水の香りで、気持ちを切り替える。

・氷を握りしめる…氷を握りしめることで、冷たい感覚が痛覚と区別できず、気を紛らわせる。

・腕を赤く塗る…血を見ると安心するような人に有効な方法です。

・大声で叫ぶ…大声で叫ぶことで、自傷したい衝動を抑えられます。


・筋トレをする…筋トレをすることで、「自傷」から気を紛らわすことができます。

このような刺激的な置換スキルは、何度も同じ方法を行っていると慣れで効果が減少してしまいます。そのため、いずれは鎮静的な置換スキルへ移行していくことが好ましく、できるだけ早いうちから鎮静的な置換スキルの練習を始めることが望ましいと言われています。

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