療育にも活用される「音楽療法」の最前線! 子どもたちへの多彩なアプローチについて徹底取材!
発達障害の子どもの療育にも用いられる音楽療法。その最新の動向をお届けします!
みなさんは、「音楽療法」という言葉を聞いたことがありますか?
音楽療法とは、音楽のさまざまな力を利用して、対象者が抱えている困りごとの改善を促したり、よりよい生活を送ったりすることができるようにアプローチする療法です。
この音楽療法を、発達障害のある子どもの療育に取り入れる試みが世界的に広がっていることをご存知でしょうか。
まだ日本では音楽療法の保険適用や法整備が実現されておらず、音楽療法士の資格も国家資格となっていないため、療育としての普及には多くの壁が存在しています。
しかし、今回茨城県つくば市で5日間に渡って行われた「世界音楽療法大会」への取材を通して、すでに日本でも医療や教育の現場で発達障害児の療育に音楽療法を取り入れようとする試みがなされていることが分かりました。
今回の記事では、世界音楽療法大会への取材を通して学んだ、音楽療法の実践・研究の様子をお伝えします。
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世界中から音楽療法士が集まる「世界音楽療法大会」とは?
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「世界音楽療法大会」とは、世界中から音楽療法士が集まり、世界レベルでの音楽療法の発展をサポートするために行われているイベントです。
http://wcmt2017.com/ja/wcmt/index.html
第15回世界音楽療法大会 公式サイト
世界音楽療法連盟によって3年に1度、世界各地で開催されてきました。現在では、世界約50カ国から約2,500人が参加する、非常に大きな大会となっています。
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音楽療法が用いられる場面は、世界的には非常に広く、プログラムをざっと見るだけでも「認知症患者」「末期がん患者」「未熟児」「ホームレス」「DV被害者」等々、多様な人々を対象とした音楽療法の研究がなされています。
そしてその中でも、「発達障害児と音楽療法」というテーマは、国内での注目度の高さが感じられ、同様の発表は常に満席で立ち見が出る賑わいでした。その様子から、音楽療法はまさにこれから日本の療育分野で、飛躍的に活用されてゆくのではないかと感じることができました。
今回、この大会の中で、実際に発達障害のある子どもの療育に音楽療法を取り入れる活動をされている方々にお話しを聞くことができました。