2017年7月29日 11:00
大人の癇癪(かんしゃく)とは?怒りの対処法「アンガーマネジメント」、関連する病気・障害、相談先など
怒りが湧いてきたら、鼻から大きく息を吸い、いったん呼吸を止めます。そして、口からゆっくりと息を吐きます。これを2~3回行っていきます。「4秒吸って、8秒吐く」など吐くことに時間をかけると効果的です。
4.意味づけを行う
問題のある状況に意味を見出すこと、またその状況に対してポジティブな解釈をすることです。
例えば就職活動の面接に来た場合を例として考えてみましょう。
面接官から非常に難しい質問をされたとします。その状況を「意地悪な面接で嫌だなあ」と思うかもしれません。
しかし「面接官も好きで意地悪をやっているのではない。業務の一環なんだ」ととらえることもできます。
そして面接官がした質問の捉え方によって、私たちの反応は変わってきます。おそらく前者では恐怖を感じる、自信をなくしてそのあとの質問にもうまく答えられないかもしれないですが、後者では、質問に何とか対応しようと冷静さが保てるかもしれません。
このように、状況や相手の言葉や態度を見る視点を変えることを心理学では「認知的再評価」といいます。
5.いまに意識を集中させる
これは怒りが頭に湧き起こってきたときにも有効ですが、他の方法と異なるのは、以下のようなときにも効果が見られることです。
・怒りが長く続いているとき
・過去に起こった怒りにとらわれているとき
・よくない未来を想像しがちなとき
目の前にあるものを観察したり、目を閉じて聞こえてくる音を心の中で描写します。例えば「紙がこすれるカサカサという音がする」「足音がする」「電気がチリチリと鳴る音がする」などです。
これはマインドフルネスという瞑想プログラムでも用いられている方法で、今ここに意識をもってくることで、とらわれている感情から解放されることが目的とされます。
癇癪が抑えきれない…障害や疾病との関係は?
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10179007527
アンガ―マネジメントを試してみても、怒りの頻度や程度があまりにひどい場合どうしたらいいのでしょうか。
もちろん睡眠不足やストレスなどの日常生活上の習慣は怒りの要因として大いに関係していますが、以下のような障害や疾病が関連していることも考えられます。
ADHDとは、注意欠陥・多動性障害(または注意欠如・多動性障害)