子育て情報『共感覚とは?種類や判断法、原因は?トレーニングで共感覚になれるのかどうかも解説します。』

2017年7月31日 18:20

共感覚とは?種類や判断法、原因は?トレーニングで共感覚になれるのかどうかも解説します。

わたしたちの脳では、文字を読むときに活発になる領域と色を見たときに活発になる領域が分かれています。多くの人は、文字を読むときに、色に関する脳の領域が活発になることはありません。しかし文字に色がついてみえる共感覚の人は、文字を読むだけで色に関する脳の領域も活発になることがあります。

文字を読んでいるときに、色を見たときに活発になる領域が反応しているのかどうかを特殊な機械を用いて測定することで共感覚かどうか確かめることができます。

共感覚かどうかの区別にあたっては、一貫性があるか、同時性があるか、神経活動はどうなっているのかという観点が大切になってきます。

https://www.amazon.co.jp/dp/4585210334
【参考書籍】北村紗衣/著者『共感覚から見えるものアートと科学を彩る五感の世界』(勉誠出版・2016)


共感覚の原因

共感覚とは?種類や判断法、原因は?トレーニングで共感覚になれるのかどうかも解説します。の画像
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=29937000016

脳は視覚情報や聴覚情報などを、それぞれ別の領域で処理していますが、共感覚の人はこの領域同士の結びつきが強い傾向にあることがわかりました。この結びつきの強さの理由には、複数の仮説が考えられています。


ヒトは様々な情報を脳の別々の領域で処理していますが、最終的には処理した情報を集めなければいけません。たとえば、「りんご」であれば「赤い球体」という視覚情報と「甘くておいしいもの」という味覚情報を合わせて記憶する必要があります。

もし、この情報が統合されていないと、りんごを見たときにも、視覚情報から食べられるのかどうかを判断できず、毎回一口食べてから過去の経験に照らし合わせて食べられると判断することになります。ヒトの脳は、多様な情報を処理するために各領域でそれぞれの情報を処理するように発達していきます。しかし、各領域の分化が進み過ぎると情報を統合することができなくなるため、領域同士の結びつきをちょうどよくしなければいけません。

共感覚の人は、そうでない人に比べてこの領域同士の結びつきが強いです。共感覚のメカニズムについてはいまだに解明されていないことも多いですが、いくつかの仮説が提唱されています。

1つ目の仮説はそれぞれの領域を結ぶ配線の数が多いために、結びつきが強くなっているという考え方です。

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