2017年7月31日 18:20
共感覚とは?種類や判断法、原因は?トレーニングで共感覚になれるのかどうかも解説します。
共感覚は、一般的には自分自身の視覚と聴覚がリンクしたりと、自己完結型の事例が多いですが、ミラータッチ共感覚は自分自身の感覚と他人の感覚がリンクします。
ミラータッチ共感覚のある人は、目の前で他人が頭をなでられるのをみるとまるで自分もなでられているかのように感じるのです。
ここで取り上げた共感覚はあくまで一例であるとともに、似たような共感覚の人同士であっても感じ方は千差万別です。
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【参考書籍】リチャード・E・サイトウィックデイヴィッド・M・イーグルマン/著者『脳のなかの万華鏡「共感覚」のめくるめく世界』(河出書房新社・2010)
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【参考書籍】北村紗衣/著者『共感覚から見えるものアートと科学を彩る五感の世界』(勉誠出版・2016)
共感覚はだれもが持っている?
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10202000672
共感覚のない人であっても、複数の感覚が混じっていることを示唆する現象があります。
例えば、女性からの声援のことを「黄色い声援」と表したり、香水の香りを「あまい香り」と表現したりします。しかし、声援という聴覚情報が実際に黄色いわけではありませんし、香りが味覚的にあまいというわけではありません。
このように、私たちはある感覚の体験を表現するときに、別の感覚に使われる表現を用いることがあります。
感覚同士に共通性を見出す作用を心理学では、通様相性(インターモダリティ)と呼んでいます。
共感覚のない人でも複数の感覚に共通性を見出しているとすると、共感覚かどうかはどのような違いがあるのでしょうか。
共感覚は、誰もが持っている感覚と感覚をつなぐ作用(通様相性)が人一倍強いということになります。人はそもそもそれぞれの感覚を完全に分離して考えることはできず、誰もが無意識に感覚同士をリンクさせています。そのため、「重い」「軽い」という表現を本来重さのない音楽や絵画に対しても使うことができています。
一方で、その感覚同士の結びつきが強い場合、本当に重いものを持っているように感じたり、複数の感覚がつながっていることを認識できたりする人がいます。