子育て情報『共感覚とは?種類や判断法、原因は?トレーニングで共感覚になれるのかどうかも解説します。』

2017年7月31日 18:20

共感覚とは?種類や判断法、原因は?トレーニングで共感覚になれるのかどうかも解説します。

新生児は、脳の領域同士の結びつきが過剰な状態で生まれてきます。多くの人は、過剰な結びつきを減らしますが、共感覚の人は過剰な結びつきを減らしきれていないのではないかと考えられています。

2つ目の仮説は、それぞれの領域を結ぶ配線の数に違いはないが、本来かかるはずの抑制がかかっていないために共感覚が起こるという考え方です。

私たちは、脳の領域同士の配線を持ってはいますが、それをオンオフに無意識のうちに切り換えているという考えに基づいています。

3つ目の仮説は、一度ついた結びつきがなかなか元に戻らないという考え方です。可塑性とは、一度変化したものの元に戻りやすさのことです。

脳の領域の結びつきは、同時に活発になったときに強くなります。

そのため「赤色で書かれた2」を見ると、2に対してなんとなく赤のイメージがつきます。
しかし、多くの人はその後にさまざまな色のついた2を見たとしても、なにか1つの色に対して強いイメージが残ることはありません。

可塑性が少なく、ある特定の結びつきが残ってしまった結果、共感覚になる可能性があります。

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【参考書籍】リチャード・E・サイトウィックデイヴィッド・M・イーグルマン/著者『脳のなかの万華鏡「共感覚」のめくるめく世界』(河出書房新社・2010)


共感覚と自閉症スペクトラム

共感覚とは?種類や判断法、原因は?トレーニングで共感覚になれるのかどうかも解説します。の画像
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10179010500

これまで、共感覚と自閉症スペクトラムを長年研究していた専門家のあいだでは、一般的に共感覚と自閉症スペクトラムには関係がないとされていました。しかし、ケンブリッジ大学のチームが2013年に、「自閉症スペクトラムのある人は定型発達の人に比べて、共感覚のある割合が高い」と報告しました。

ケンブリッジ大学のチームの見解では、自閉症スペクトラムと共感覚には、「脳の領域同士の結びつきが過剰である」という共通性があるために、自閉症スペクトラムである人の中に、共感覚である人が多いのではないかとしています。

今回の発表チームのメンバーであるSimon Fisher教授は、この発見によって、自閉症スペクトラムと共感覚が発生するメカニズムを探るヒントになると考えています。

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