子育て情報『ひとりで奮闘する発達障害児のママたちへ。同じ思いを抱える親だからできるペアレントメンターのサポートとは』

2018年8月4日 11:00

ひとりで奮闘する発達障害児のママたちへ。同じ思いを抱える親だからできるペアレントメンターのサポートとは


相談者を演じ、流した涙

相談者役になったとき、なんとなく設定を決めつつ話の流れで結局、その当時本当に困っていた次男についての悩みを話しました。

メンター役の同期の方が私の話に相槌を打ちながら、ゆっくり聴いてくれます。ところどころに同じ親として自分のときはこうだった、こう思った、と体験談を挟みながら、こちらの言葉を遮ることなく5分の制限時間の間、ただただ私の話を聴いてくれました。

研修のなかのロールプレイングだと分かっていたはずなのに、気づいたらボロボロと涙がこぼれていました。

私につられてメンター役のお母さんも観察者さんももらい泣き、終了の合図を受けて周囲を見回すとあちこちのグループで涙を拭きながら笑い合う参加者の姿がありました。

たった5分間、ただただ自分の話をしただけなのに、なんの結論も解決策もなかったのに、自分の中で何か整ったような、落ち着いたような、そんな不思議な気持ちになったのを覚えています。

「これが、傾聴してもらうということなのかな」

研修を終えて自宅に帰る車内で、ぼんやりと、何かが見えてきたような気がしました。


ペアレントメンターとして話を聴くだけで

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出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10161019044

研修を終えて修了証を手にしたのは昨年の11月。そこから私の生活はペアレントメンターとして一変…したわけではありません。大分県ではペアレントメンターとしての活動は原則として親の会を通してに限られています。そのため、私がメンターとしてできるのは所属している親の会の勉強会や座談会のなかでお話を聴いたり、そこで個別に相談を持ちかけられたらお話をしたりする程度です。

日常のなか、例えば小学校や次男の通いはじめた中学校などで「私はペアレントメンターです」と宣言して何かをしたり、肩書きを書いた名刺を配るようなことも今のところはありません。

親の会のなかでメンターとしてできるのは具体的な解決策の提示ではなく、主にただ、お話を聴くだけです。

それでも「話してスッキリした」「聴いてもらえて整理できた」「元気が出た、がんばれる」と言ってもらえたり、その時間を糧に次のステップに踏み出していくお母さんたちに、逆に私が元気をもらっているような気がすることもよくあります。

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