子育て情報『発達が気になる子どもと家族の、住まいづくり・住まい選びのポイントは?【Vol.1】』

2019年6月4日 07:00

発達が気になる子どもと家族の、住まいづくり・住まい選びのポイントは?【Vol.1】


「禁止」と「監視」でがんじがらめにしないために、わが子の個性と向き合おう!

発達が気になる子どもたちは、感覚過敏などそれぞれの特性ゆえ、幼稚園や学校などの集団生活の中で大きなストレスを感じていることも少なくありません。ですから、子どもたちにとって、家庭はストレスなく過ごせる環境にしてあげたい――。でも保護者は同時に、危険のない環境にしたいと考えますよね。

そこで…
・子どもの安全のためにと、間仕切りの無い広いリビングにしたら、さまざまなものが目に入って落ち着けないかもしれません。
・危ないところはすべて柵をつけてしまったら、自由に動けるスペースが少なくてイライラしてしまうお子さんもいるかもしれません。
・何の対策もせずに保護者が「監視」し続ければ、親子ともに疲れてしまいそうです。
という壁にぶち当たることもあるのではないでしょうか。

では、子どもたちにとって、わが家こそが地球で一番安心できて、自分を素直に表現できるオアシスであってほしいという思いと、危険やトラブルなく安全に暮らしたいという思い。
どちらも叶えられる住まいとはどういったものなのでしょう?

そこで、二人の専門家に、子ども一人ひとりの特性に合った住まいづくりの「アイデア」と、その「実現方法」を教えていただきました。「よこはま発達クリニック」院長で大正大学心理社会学部教授の内山登紀夫先生に「アイデア」を、「地域住環境研究所」代表としてバリアフリー建築を手がけてきた福井義幸先生に「方法」を伺いました。

お子さん一人ひとりの特性や嗜好と向き合えば、家具や調度品の色や配置などで自然と行動を促すなどで、トラブル回避と心地よさを両立できる場合も少なくありません。また、一から建てる注文住宅や中古物件のリフォームなら、安全対策の柔軟さは増し、コストと見合ったメニューの選択肢は広がります――お二人の話には、実践的なヒントがたくさんありました。次の章では、その内容についてご紹介していきます。


安全で心地よい住まいづくり・住まい選びのポイントは?

家づくりの前提として、まず内山先生が強調されたのは「すべての子にとって、家が『休むだけの場所』であるとは限らない」ということでした。

「よくあるケースは、子どもに何もさせないような住まいにしてしまうことですが、家でこそ活動したい子に休息を無理強いすれば、大きなストレスを与えてしまいます」

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