子育て情報『発達が気になる子どもと家族の、住まいづくり・住まい選びのポイントは?【Vol.1】』

2019年6月4日 07:00

発達が気になる子どもと家族の、住まいづくり・住まい選びのポイントは?【Vol.1】

(内山先生)

大事なのは、家のそれぞれの場所ごとに目的とルールを決めて、それを「見える化」することだと言う内山先生。また、お母さんから常に子どもが見えるようにと間仕切りをすべて取っ払ってしまうケースもよくありますが、パーソナルスペースがないと安心できないタイプの子どもには、「いつも見られている」ことが大きな不安となることもあるそう。

わが子の個性、特性、好みとしっかり向き合って、物々しい対策をなるべく減らすためのアイデアにはどんなものがあるのでしょうか?

・防音対策

家の中で飛び跳ねたり、大きな声を発したりするなど「音」を発生させる行動を完全に止めるのは難しく、壁や床、窓の防音対策はどうしても必要だと、内山先生は話します。防音対策について福井先生に尋ねると、「そんなに難しくはありません」とあっさりと答えてくれました。

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「窓は二重窓が防音だけでなく遮熱と結露対策になるのでおすすめです。戸建てであれば二重サッシやペアガラスにすればいいですし、分譲マンションなら後付のサッシを内側に付けることもできます」(福井先生)

床については、建築関連の法律や規格が改正されたことで、現在の建築物は軽量床衝撃音遮断性能(LL)、重量床衝撃音遮断性能(LH)のいずれもが45以下になることが推奨されていて、日本複合・防音床材工業会による調査結果では出荷量の90%以上がすでに45以下となっているそうです。
※遮音性能についてはほかの規格もありますので、新築あるいは物件購入の際にはチェックしてみましょう。

マンションの場合は、「スラブ」と呼ばれる構造床の厚さが重要になってきます。
かつては180mmが一般的でしたが、現在は200mmとなっていて、防音、防熱どちらの性能も向上しています。つまり、比較的新しい物件ほど性能が高いと言えます。

でも、「古い物件だからといって対策ができないわけではない」と福井先生は言います。「スラブは共用部にあたるので世帯ごとに改良工事をすることはできませんが、スラブの上に、床衝撃音遮断性能を満たす置床や仕上げ材にすることで防音性も高まります。壁も同様に構造壁の上にアキレスボード、あるいはグラスウールなどの断熱材を入れたり、発泡ウレタンを吹き付けるなどで、防音性能も高めることができます。近年ではさまざまな遮音材も市販されているので素材によってはDIYが可能なものもあります」

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