ADHDがある子どもの薬物療法とは?ビバンセ、コンサータ、ストラテラ、インチュニブ、それぞれの違いと副作用を解説――マンガで学ぶ発達障害の薬【医師監修】
に伝達された情報が漏れ出てしまい、神経伝達量が減少してしまっている場合があると考えられています。
インチュニブの役割は、後シナプスの情報の取りこぼしを減らすことです。インチュニブの主成分であるグアンファシンが、後シナプス中のアドレナリン受容体という物質を活性化させることで、シナプス内のHCNチャネルという穴を塞ぎ、入ってきた情報を漏れにくくさせます。
インチュニブは1日1回服用する薬です。飲む量は、医師が体質、症状、薬のきき方などをもとに決めます。飲む時間帯はなるべく決まっていたほうが良いでしょう。
インチュニブと併用すると、効果が変わったり、副作用が出たりする薬や食品があります。もともと服用している薬がある場合や、インチュニブを服用しながら他の薬を服用することになった場合は、主治医に相談しましょう。
インチュニブの対象年齢は6歳以上です。6歳未満における有効性・安全性は確認されていません。
インチュニブには、傾眠(49.8%)、起立性低血圧、頭痛などの副作用が認められています。
インチュニブ服用時に特に起こりやすい副作用としては、低血圧、徐脈(心臓の拍動数が異常に減少する)、鎮静、傾眠があります。インチュニブの成分であるグアンファシンはもともと血圧を下げる薬として開発されていたこともあり、特に起立性低血圧(立ちくらみ)を生じやすい人での使用には十分な注意が必要です。
まとめ
子どもが一定期間薬を服用することに対して保護者の方が不安になるのは当然のことだと思います。投薬を開始するにあたって、子ども本人に薬のことをどう伝えるか、また周囲への伝え方などさまざまな悩みを抱えることと思います。
子どもが発達障害とともにどのように暮らしていくか、医療とどう付き合い、利用していくのか、こういった視点の中で、自分なりの薬に対する向き合い方を考えていくことが大切です。
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