2022年11月9日 06:15
「発達が遅れています」保育園の先生の言葉にショックを受け泣き暮らした日々。受け入れるきっかけをくれたのはーー【新連載】
やっとのことで重い腰を上げ、療育センターへ行くことを決意しました。
発達検査の結果、長男は「発達障害の傾向がある」と言われ、あらためて漠然とした不安が襲いかかってきました。
心と体が分裂しそうになりながらも、発達検査の結果を保育園に報告すると、すぐに加配の先生をつけてくれました。わが子のために申し訳ないような、だけどすごくありがたい気持ちに包まれたのを覚えています。
保育園は療育センターと連携をとって長男をサポートしてくれる。長男にはどんな声かけが有効なのかと気を配ってくれる。それなのに私はいつまでたってもどこか現実を受け入れることができなくて、心が置いてきぼりでした。「朝起きたら全部夢だったらいいのに」「成長がゆっくりなだけ。
そのうちみんなに追いつく」と何度思ったか分かりません。泣かない日はありませんでした。
周りの人に打ち明けることで少しずつ楽になれた
長男の発達の遅れを受け入れようともがいていたとき、夫のほかは保育園のママ友が心の支えでした。彼女もまた私と同じように、保育園の面談で子どもの発達について指摘されていたのです。同じ境遇の彼女と情報交換したり、愚痴を言い合ったり、わが子の将来の不安を吐露したり。どんなに救われたか分かりません。
また、近所でお付き合いのあるママ友や私の弟夫婦に、長男の発達障害について思い切って打ち明けたのですが、どちらも親身になって話を聞いてくれました。
もしかしたらすでに察していたのかもしれないし、そうでないかもしれない。
だけどいたって明るくふつうに受け止めてくれて。ただそれだけのことが本当にありがたく、うれしかった。
信頼する人に打ち明けて、それを受け止めてくれる。おかげで私の気持ちが少しずつ軽くなって行くのを感じました。
そして、いつまでもどんよりとした気分を引きずっていた私を、責めることなく優しく見守ってくれた療育センターの臨床心理士さんやソーシャルワーカーさんにも感謝しています。
Upload By 星河ばよ
SNSがくれた出会いに感謝
私は、もともと漫画を描くことが好きで、最初は軽い気持ちで長男と次男の日常をSNSに投稿していました。ある日、何の気なしに長男の発達の遅れについてのエピソードを投稿すると、いつもより少しだけ反響がありました。
そのおかげで、SNSで発達障害のある子どもの子育てについて発信している方とも知り合うこともできました。