子育て情報『乳幼児突然死症候群(SIDS)とは。前兆や原因はある?起こりやすい月齢は?リスクを下げる予防策チェックリストも【小児科医監修】』

2022年12月25日 14:15

乳幼児突然死症候群(SIDS)とは。前兆や原因はある?起こりやすい月齢は?リスクを下げる予防策チェックリストも【小児科医監修】


乳幼児突然死症候群(SIDS)とは?原因や前兆などはあるの?

乳幼児突然死症候群(SIDS:Sudden Infant Death Syndrome)とは、赤ちゃんが睡眠中に突然亡くなってしまう、原因不明の病気です。普段通りに元気いっぱいで、それまで特に大きな病気をしたこともない赤ちゃんに起こるもので、窒息などの事故とは異なります。

SIDSは0歳に多く、発症のピークは生後2〜4ヶ月です。ただ、まれに1歳を過ぎて発症するケースもあります。厚生労働省の発表では、2021年には81名の乳児がSIDSで亡くなっています。欧米では乳児が死亡する原因の第1位に、日本でも3位、あるいは4位となる疾患です。

SIDSの前兆や原因はいまだに分かっていません。しかし、赤ちゃんは呼吸の調節が未熟であることが一つの要因として考えられています。

SIDSの乳児の一部には、血液中の酸素レベルが低下した兆候や、呼吸が一時的に停止していた兆候が見られた、という報告もあります。
また、通常、睡眠中の無呼吸などで体に酸素が不足すると、覚醒反応が起きるはずですが、SIDSの赤ちゃんはその覚醒反応が起きにくく、低酸素状態に陥ってしまう可能性も指摘されています。

乳幼児突然死症候群は寝ている間に起こる病気です。家での夜の就寝中だけではなく、昼寝の時間などにも起こることがあります。そのため家庭内だけではなく、保育園での昼寝の際などにも起きる可能性があります。


SIDSは予防できる?最大のリスク因子は「うつぶせ寝」!?

SIDSは、発症の兆候がまったくなく、健康に見える赤ちゃんを襲う病気。だからこそ、普段からできる限りの予防をし、発症のリスクを下げることが大切です。

SIDSの最大危険因子として知られるのが、赤ちゃんのうつぶせ寝です。
SIDSはうつぶせ、あおむけのどちらでも発症しますが、うつぶせ寝のほうがより発生率が高いことが分かっています。1歳になるまでは、夜の就寝中はもちろん、昼寝のときもあおむけに寝かせるようにしましょう。

ただ、寝返りができるようになると、寝ている間にうつぶせになっていることもあります。可能なら仰向けに戻したり、観察をこまめにしたりするとより安全と言えるかもしれません。気づいたときにあおむけに戻してあげるようにしましょう。うつぶせになっても窒息しないよう、寝具はかためのものを選び、赤ちゃんのまわりにぬいぐるみやガーゼ、タオルなど、顔を覆ってしまうものを置かないように気をつけましょう。

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