子育て情報『「熱性痙攣(けいれん)」は予防できる?後遺症は?てんかんや急性脳症疑いでの検査、ダイアップや解熱剤など薬の使用方法まで小児科医が解説【図解でわかる】』

2023年1月22日 14:15

「熱性痙攣(けいれん)」は予防できる?後遺症は?てんかんや急性脳症疑いでの検査、ダイアップや解熱剤など薬の使用方法まで小児科医が解説【図解でわかる】


熱性痙攣(熱性けいれん)とは?

約38℃以上の発熱に伴って起きる痙攣のことを「熱性痙攣(熱性けいれん)」、「ひきつけ」などと呼びます。20〜30人に1人以上は発症するといわれており、生後6ヶ月~5歳の乳幼児期に発症することが多いといわれています。そのうち生後12~18ヶ月が最も発症しやすいとされています。このページでは、熱性痙攣の治療や予防法、服薬は必要なのか、てんかんとの違いや検査についてなど小児科医に解説していただきます。


Q:熱性痙攣の治療や予防法はありますか?後遺症などはありますか?

A:熱性痙攣は一過性のものが多いため特に後遺症などはなく、治療をせずに成長と共に自然に治っていくのを待ちます。しかし、5分以上痙攣が続く場合には、鎮静薬の投与を要する場合があります。

1度に起こる痙攣の時間が長かったりする場合は座薬(ダイアップ)などによる予防投与をすすめられる場合があります。

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熱性痙攣の予防策とは?
熱性痙攣は高熱が出ない限り発症することはありません。
高熱が伴う風邪やインフルエンザなどの感染症に感染することを予防してください。日々の手洗い・うがいを徹底することが大切です。なお予防接種などを積極的に受けることもおすすめします。

発熱時に解熱剤を使用することも効果的です。しかし解熱剤自体には、熱性痙攣を抑える効能はありません。

ジアゼパム投与(ダイアップ)の予防投与の対象は?
ジアゼパムの予防投与は、熱性痙攣の再発を優位に減少させるとされています。

下記の場合に使用します。
・過去に熱性痙攣を認め、持続が長かった既往がある
または、
下記のうち二つ以上を満たした熱性痙攣が2回以上認めた場合
・全身で痙攣せず、体の一部または左右非対称の痙攣が起きる
・24時間以内もしくは発熱中に痙攣発作を数回にわたって再発する
・熱性痙攣またはてんかんの家族歴
・12ヶ月未満
・発熱後1時間未満の発作
・38度未満での発作

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Q:熱性痙攣とてんかんの違いを教えてください

A:てんかんとは、大脳の神経細胞が過剰に興奮することで発作が起こる慢性的な脳の疾患のことで、熱性痙攣と同様に痙攣を症状とする疾患です。


熱性痙攣が起こるのは主に発熱時に限られますが、てんかんの場合は発熱時以外にも発作が起こります。

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