子育て情報『「熱性痙攣(けいれん)」は予防できる?後遺症は?てんかんや急性脳症疑いでの検査、ダイアップや解熱剤など薬の使用方法まで小児科医が解説【図解でわかる】』

2023年1月22日 14:15

「熱性痙攣(けいれん)」は予防できる?後遺症は?てんかんや急性脳症疑いでの検査、ダイアップや解熱剤など薬の使用方法まで小児科医が解説【図解でわかる】

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熱性痙攣は主に乳幼児期に限って発症するのに対し、てんかんは発症してから長く治療し続ける疾患です。てんかんは、意識を失い全身を痙攣させる大発作、身体の一部がピクッと動く発作、話の途中でぼんやりしてしまう発作などがあり、必ずしも痙攣を伴うものではないことも特徴です。

一般的なてんかん発症率の0.5~1%に対して、熱性痙攣が発症した後のてんかんの発症率は2~7.5%程度といわれています。このため、何らかの関係が存在すると考えられていますが、詳しいことは分かっていません。


https://www.childneuro.jp/uploads/files/about/FS2015GL/4fs2015_general.pdf
参考:熱性けいれんの定義|日本小児神経学会

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また、熱性痙攣と似ている病気として髄膜炎や脳症などがあります。熱性痙攣のように発熱と痙攣が伴います。髄膜は、脳や脊椎を覆っている膜です。髄膜が炎症することによって高熱、激しい頭痛、悪寒、嘔吐など風邪に似た症状が発症し、痙攣や意識障害を引き起こす場合も珍しくありません。脳症はウィルスが直接脳に感染し、炎症を起こすことによって発症する疾患です。髄膜炎と同様に高熱や痙攣、意識障害がおこります。


Q: 熱性痙攣の検査にはどのようなものがありますか?

A:単純型熱性痙攣の場合は自然と治るため特に問題はありませんが、複雑型熱性痙攣の場合はてんかんなどとの合併症の疑いがあるため検査を行います。

検査を行うのは大体2回目の痙攣が起こったあとだといわれています。
初めての痙攣でパニックを起こしている状態でよく観察できていない場合や、痙攣が1回だけで終わる人もいるためです。
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てんかんや急性脳症との鑑別が必要なとき
発達の遅れ、発作後のマヒ、複雑型熱性痙攣で部分発作があった場合はCTやMRIを行います。

細菌性髄膜炎との鑑別が必要なとき
髄膜刺激症状と30分以上の意識障害が伴う場合には髄膜検査を行います。髄膜刺激症状とは首の硬直や膝を曲げた状態で股関節を直角に屈曲し、そのまま膝を伸ばそうとすると抵抗があることをいいます(ケルニッヒ徴候)などがあります。

そのほかにも医師が必要と認める検査を受けることがあります。

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